リストラと離婚が同時にやってきて、マンションまで売り払ったカメラマン・佐々木は、南の島で気分転換をと思い立ち、西表島まで来た。島に着いた日に4人組のキャンプ生活者に出会い、最初は警戒するものの先生、マンボさん、ギタさん、ヨシオと名乗る彼らは佐々木を歓迎し愚痴まで聞いてくれる。盛大に酔い潰れた翌日、佐々木の全財産と全荷物と共に4人組の姿は消えていた。そんなとき、都会風の世間知らずな若者オッコチが現れる。そして、関西弁のアパとキミが加わり4人の奇妙な海浜生活がスタートし、次第に結束は固まっていく。ある日、全財産と全荷物を取った犯人4人組の噂を聞き、リベンジを決意する。起死回生の賭け、佐々木の“ぱいかじ南海作戦”の始まりだった――。
細川徹