17世紀スペイン・マドリッド。僧に育てられたアンブロシオ(ヴァンサン・カッセル)は、その熱心さから町中の人が彼の雄弁な説教を聞きにやって来るほどの僧に成長した。すべての欲を絶ち、規律を重んじるアンブロシオであったが、出生の謎と煩悩に苦悩する毎日を送っていた。そんなとき、傷ついた顔を隠すために仮面をかぶっているという、ミステリアスな見習い修道士がやってくる。実は女性であることを隠している、偽りの修道士だったのだ。女の誘惑にかかり、アンブロシオは戒律を破ってしまう。破戒僧となってしまった彼は、本性を表した魔性の女の意のままに、黒魔術に手を染め、聖なる教会を黒ミサで汚し、妖術、強姦、窃盗、殺人とあらゆる悪徳に身を沈めていく…。
ドミニク・モル