スペイン内戦後のカタルーニャ。ある日、森の中で11歳の少年・アンドレウは血まみれになった親子の死体を発見する。内戦の勝ち組と負け組みが共存するこの村では、心に深い傷を負った大人たちがひた隠しにする事実があった。裸で森を彷徨う美しい青年、教師と関係を持つ指先を失った従妹。そして語り継がれる洞窟の怪物“ピトルリウア”の伝説。神話的な世界が現実と溶け合うカタルーニャの風景の中、残酷な真実を前にして、少年が最後に下す決断とは…?
アグスティー・ビジャロンガ