某日、アメリカ南部、強盗団リーダーの白人主義者と幻覚に悩まされる仲介役はドラッグディーラーの金を強奪する計画をたてる。同日、数年前に妻をさらわれた男は、女性を狙った誘拐・監禁の常習犯に出逢い、プレスリーを崇める無一文のドサ回り芸人は魂の救済を謳う謎の男に出逢う。些細なことで命を狙うヒステリックで恨み節な小人、平和ぼけした取り巻き、手癖の悪いコック、注文をきかない理髪店主、その中心にいる冴えない質屋の店主…。常に予測不能なギリギリの男たちが、生き残りを賭けて動き出した時、笑うに笑えない結末が待っていた――。
ウェイン・クラマー