自殺により浮遊霊としてこの世を彷徨う女子高生の樹里。彼女の存在は誰にも気づかれることなく、ひとりぼっちの孤独な日常。 この世にいない彼女を見つめるのは、憑りついた人間を自殺に導く不気味な姿の虫男だけ。しかしある日、樹里は自分の存在に 気づいてくれる小さな女の子と出会う。心温まるはずのその出会いと交流が、衝撃的なラストへと導くことになる――。
小中和哉