20世紀末、テクノロジーの発達により登場した汎用人間型作業機械”レイバー”は、軍事、産業とあらゆる分野で急速に普及していった。それに伴い急増するレイバーによる事故や犯罪に備え、警視庁は特科車両二課パトロール中隊を設立した。パトレイバーの誕生である。そして21世紀、長期的不況により、手間とコストのかかるレイバーは、無用の長物となり、大幅に人員を減らした特車二課は、レイバー運用経験の継続のために、かろうじて存続するのみとなった。いよいよ課の解散も噂される中、隊員たちは、今日も日々の業務に勤しんでいた…
押井守