男は、ガジュマルをこよなく愛した。「どんな嵐にも倒れない。沖縄の生き方そのもの」だと。那覇市を、かつてたった11か月だけ率いた、その男が好んで使った言葉がある。それは「不屈」。1945年の終戦後、沖縄で、民衆の先頭に立ち、演説会を開けば毎回何万もの人を集めた男。その名は、瀬長亀次郎。団結して立ち向かったのは、戦後沖縄を占領したアメリカ軍の圧政。祖国復帰へ向けて民衆をリードした、その人物は、アメリカが最も恐れた男だった――。
佐古忠彦
戦後の沖縄で米軍の圧政に真っ向から挑んだ瀬長亀次郎の生涯に迫った新作『米軍(アメリカ)が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯』の公開が決定した。
アメリカ占領下の沖縄で米軍に挑んだ男、瀬長亀次郎を描いたドキュメンタリー映画『米軍(アメリカ)が最も恐れた男 その名は、カメジロー』。