花沢香は夫を病気で失って以来、ビル清掃の仕事をしながら一人で娘の桐子を育てている。変わり映えのしない毎日の中で、煙草だけが彼女の癒しだった。ところが新しく来た副社長の方針で喫煙室が縮小されてしまう。それどころか、煙草の値上げや歩き煙草禁止条例など、香たち喫煙者の肩身は狭くなっていく一方である。そんなある日、とんでもないことが起きる。宇宙から飛来した多数の球体から未知の生物が飛び出し、人間に寄生し始めたのだ。体内で繁殖した宇宙生物たちは、凄まじい勢いで仲間を増やしていった。逃げ惑う香だったが、偶然にも宇宙生物が煙草の煙に弱いことに気づき...。
中村公彦