売れない劇団の座長・木村勇太の夢は、映画監督になること。しかしその実態は、観客がまばらな劇場で演劇を続けたあげく、劇団員たちに愛想をつかされ解散。恋人・栗山千春との結婚に踏み切ることもできず、人気ロックバンド「マチルダ」でボーカルをつとめている妹の木村朋美とは大違いで、散々な日々を過ごしていた。経営している大阪のバーの常連にも「夢は諦めるのが早いほうがいい」と言われる始末。ある夜の閉店間際、勇太はバーにやってきた謎の美女・冬音から、赤星、ビーバー藤森、火野と共に旗揚げした劇団「チームKGB」にストリップ劇場で上演してほしいとお願いをされる。冬音は「チームKGB」のファンで、なんと人気ストリッパー旭川ローズだった。劇場を満員にしたい旭川ローズの想いを叶えるべく、場末の劇場を舞台に、勇太たち劇団員4人が町中を巻き込んでの珍騒動が始まる。作家で俳優の木下半太の自伝的小説「ロックンロール・ストリップ」の映画化。
木下半太