とあるパリの医療ラボで切断された手が不幸な運命から逃れ、再び自身の身体と繋がるためさまよう姿を描く、ちょっと不思議な自分探しの物語。身体の持ち主であるピザの配達人・ナウフェルとの再会を果たすため街をさまよっている間に、ハトやネズミなどに追いかけられたりと、時に身の毛もよだつ出来事にも遭遇したり…。その手が触れると手の中に記憶が蘇っていき、子供時代やナウフェルが想いを寄せる司書ガブリエルとの思い出が明かされていく。ガブリエルとナウフェル、そして、さまよう手は再び出会えるのか。
ジェレミー・クラパン