空手道場の師範・高梨淳は、妻でジャーナリストの亜紀と、養子である里菜と共に、地元の祭りに訪れていた。吹き上がる炎、湧き上がる歓声が、亜紀の姿をかき消した。そして、亜紀は冷たい姿になって帰ってきた。悲嘆にくれる高梨と里菜に、警察は自殺だと断言した。亜紀の自殺を止められなかったことに、武道をする資格など ないと、道場を閉めてしまう高梨。残された高梨と里菜…義理の親子という溝を埋められず、互いの気持ちが見えないまま、親子になり切れない2人。そんなある日、里菜が何者かに連れ去らわれてしまう。その牙は、高梨の元にも伸びる。そのとき、一度は離れた武道空手が高梨を救う。2人を襲ったのは何者なのか。武道空手のすべてを武器に、さらわれた里菜を助けるために立ち上がる高梨。超えるべき運命の壁に立ち向かう2人の先には…。
cocoレビューを見る岡田有甲