東京都の児童相談所で働く新米児童福祉司の坂本大河。安定した職業に憧れて公務員試験を受け、児童相談所に配属される。担当するのは、虐待、発達障害、非行、子育てなどで問題を抱えた家庭であり、1人40~50の家庭を受け持つという過酷な現実に晒されながらも、目の前の仕事にまっすぐに向き合っていく。そんな折、大河が保護した児童が、親元へ戻ったことをきっかけに再び虐待を受け、命を落としてしまう事件が起こる。小さな命と引き換えに失ったものの大きさは代え難く、大河に苦悩と葛藤が襲い掛かる。心の傷を抱えたまま、新たな相談をきっかけに、仕事復帰をすることとなるが、そんな彼のもとの現れたのは、人の気持ちに寄り添うことができる弁護士・秋庭詩音だった。小さな命を守るため、2人の奔走が始まる。
加門幾生