低所得者向けに高額な聖書を訪問販売するセールスマンという無名の人々と資本主義社会の悲哀を映し出すメイズルス兄弟の代表作かつドキュメンタリー映画の傑作。「我々だけでカメラを回し、映画のために演出をしたり、指示することなど一つもせず、“その場で起こったありのままを写した”」と監督たちが語るように、後の“ダイレクト・シネマ”と呼ばれるムーブメントを牽引したことでも知られ、映画史に名を刻む作品。
アルバート・メイズルス
デヴィッド・メイズルス
ドキュメンタリー界の巨匠・メイズルス監督の特集が12月、下高井戸シネマにて開催。代表作として名高い『セールスマン』(1969)が、待望の日本初公開されることになった。