カメラを回しながら次第に死と暴力にとりつかれる女子学生、性に妄執しつつも死の影に怯える初老の男、男の手首を抱え、捨て場所を求めて彷徨する女。彼らの心の闇が生み出した幻影達。それぞれの物語はほとんど交錯することなく、しかし奇妙な関連性、類似性を持って進んでいく。
伊藤高志