1996年、アイドルからオートレーサーへの転身を果たした森且行。2020年、24年目にして悲願の日本選手権初優勝を果たした。しかし、そのわずか82日後、レース中に落車し命が危ぶまれるほどの大怪我を負う。それからレース復帰まで、幾度にもわたる手術と懸命のリハビリの日々の中、何を思い、何を支えにしていたのか。選手生命を脅かす怪我を負ってもなお、走ることを辞めない彼を突き動かすものは何なのか。そして50歳を迎え、何を思うのか。3年にわたり病院やレース場、幼い頃の思い出の場所でカメラをまわし、肉親やレーサー仲間、担当医、そして本人へのロングインタビューを通して浮かび上がってくるのは、家族や仲間たちとの変わらない絆と熱い思いだった。
穂坂友紀