音楽のために若さを買った。若さのせいで、音楽どころじゃなくなった。50歳にして売れずに燻り続けているミュージシャンを名乗るその男は、ひょんなことから旅先で偶然入った店にて“若さ”を購入した。16歳の無垢な少年・辻翠として人生やり直しを図る彼は、dillydallyという名前で活動を始めると、その若さによってあっという間に注目を集め、ミュージシャンとしての道を駆け上がって行く。10代で出会ったそれぞれの“若き”仲間たちと共に彼の人生は煌めきを獲得していくものの、20代を迎えた途端にミュージシャンとしての活動は形を変えて行き。今日が最も若い彼らの人生や運命が絡み合い、大なり小なり多くの出会いと別れが繰り返されるうちに、翠は若さで売れた自分と若くなかったかつての自分との狭間でミュージシャンとしての人生について再び覚悟を決めざるを得ない。
シタンダリンタ