劇作家の祥子は、観劇に訪れた旧友・紀子に創作の悩みを打ち明ける。紀子は、最近体験した不思議な出来事を語り始める。それは、奈央が沙希から、沙希が真琴から、真琴が由佳から聞いた話だった。桜島で出会った“謎の少女”の物語は、回想の連鎖として語られ、次第に現実との境界を失っていく。果たしてそれは本当にあった出来事なのか。それとも誰かが作り出した物語なのか。
平塚直隆