日本の大学に留学している韓国人のジヒョンは、知的で芯の強い女性。異国の地で新たな人生を歩みながら、心の奥底には言葉にできない思いを抱えていた。そんな中、自分とは対照的な快活で社交的な菜々子と出会い、次第に心を通わせ、かけがえのない友人となっていく。一方、医学を学びながら、自らの未来を見つめていた菜々子だったが、母との関係にはどこか埋められない距離を感じていた。そんな彼女のもとに、ある日、自分自身の出生にまつわる思いもよらない事実が浮かび上がる。それは、最先端の生殖医療をめぐる、ひとつの“過ち”から始まったものだった。
山本英