国際STEAMイノベーションコンテストを東京で開催、14チームが社会課題の解決策を発表
株式会社BYDは、2026年6月28日(日)に開催された「Innovate for Ageing: HK-Japan Youth Tech Competition(日本高齢社会課題に挑む:ユースSTEAMイノベーションコンテスト)」に、株式会社こころまちとともに日本側主催企業として参画しました。
本大会は、香港のBNET-TECH Co. Ltd.が主催し、黄金時代基金会(Golden Age Foundation)の支援のもと、高齢者向けテクノロジー分野における国際的な若者の発展を共同で推進するものです。また、本大会を含む国際教育事業は、文部科学省が官民協働で推進する日本型教育の海外展開事業「EDU-Portニッポン」にも採択されており、日本の探究学習やSTEAM教育を国際的な学びへと発展させる取り組みとして展開されています。
本コンテストは、「超高齢社会に挑むイノベーション」をテーマに、日本と香港の高校生が、高齢社会を取り巻くさまざまな課題について考え、STEAMの視点を取り入れながら、自ら課題を発見し、その解決策をプロトタイプとして形にし、英語で発表する国際プログラムです。
参加生徒は、2026年1月から5月にかけて、各参加校およびオンラインでの学習に加え、デザインシンキングやイノベーションに関する講義・ワークショップを通じて、社会課題の捉え方やアイデアの創出、課題解決のプロセスについて学びました。
それぞれのチームが高齢社会における具体的な課題を設定し、リサーチやディスカッションを重ねながらアイデアを磨き、プロトタイプの制作や英語によるプレゼンテーションの準備に取り組みました。約5か月間にわたる学習と実践、さらに各地域での選考を経て、日本から7チーム、香港から7チームの計14チームが選出され、第1回「日本高齢社会課題に挑む:ユースSTEAMイノベーションコンテスト」が東京で開催されました。

香港「Toenail Machine」が優勝、日本「Mimamori」が準優勝
香港では、デザインシンキングを取り入れたプログラムや選考会が実施され、日本では株式会社BYDによる校内およびオンラインでの選考が行われました。こうした各地域でのプログラムと選考を経て選ばれたチームが、駒込学園 駒込中学校・高等学校を会場とする国際大会に出場しました。大会当日は、各チームによる英語でのプレゼンテーションをはじめ、審査員との質疑応答、学生同士の相互投票、表彰式、懇親会などが行われました。参加した高校生たちは、高齢者本人や家族、介護者、地域社会が抱える多様な課題に向き合い、テクノロジーを活用した多様なソリューションを発表しました。

優勝に輝いたのは、香港のFung Kai Liu Man Shek Tong Secondary Schoolによる「Toenail Machine」です。視力の低下や身体の柔軟性の低下などにより、自分で足の爪を切ることが難しくなった高齢者に向けて、安全かつ自動でフットケアを行うソリューションを提案しました。AIカメラによる足の状態確認、皮膚を傷つけにくいトリミング機能、洗浄・吸引・マッサージ機能などを備えたアイデアが高く評価されました。

準優勝には、日本チームによる「Mimamori」が選ばれました。「Mimamori」は、高齢者ケアの現場での活用を想定した、カメラを使用しないセンサーデバイスです。AIが日常生活の行動パターンを学習し、普段とは異なる変化を検知した際には家族へ通知します。また、日々の活動状況をわかりやすく共有することで、家族・入居者・介護施設の間に安心と信頼を生み出すことを目指しています。
各チームの発表では、アイデアの独自性や技術力に加え、審査員との質疑応答に臨む姿勢や受け答えの内容も印象的でした。審査員からの質問に対し、課題に着目した背景や開発の意図、ソリューションの仕組み、今後の展望について丁寧に説明する姿からは、社会課題に真剣に向き合う次世代の力強さが感じられました。
また、優勝・準優勝のほかにも、チームワークなどを評価する特別賞なども設けられました。発表では、大人顔負けのプレゼンテーション力を見せた生徒たちが、受賞の瞬間には仲間と喜びを分かち合う姿も見られ、会場は温かな雰囲気に包まれました。
大会後の懇親会では、日本と香港の高校生が国や学校の枠を越えて交流し、互いのアイデアや技術について意見を交わすとともに、異文化への理解を深めながら、新たなつながりが育まれました。異なる文化や社会課題を持つ同世代との交流を通じて、新たな視点や価値観に触れ、参加者同士が刺激し合い、次の挑戦へ向けた意欲を高める機会となりました。
プログラムに参加していただいた企業関係者からも、「自分が高校生だったら参加したくなるようなプログラムだと感じました」との声も寄せられ、社会課題への探究と国際交流を組み合わせた教育的な取り組みに対する評価も頂きました。
審査員には、日本・香港の第一線で活躍する多様な分野の専門家を迎えました。本プログラムのスポンサーでもあるGolden Age Foundation (?金時代基金会)創設会長のRebecca Choy Yung氏をはじめ、香港特別行政区政府の投資推進機関である投資推進室(インベスト香港)室長 杉山泰教氏、NEC香港のディレクター Elsa Wong氏、株式会社DJ Insightの代表取締役CEO兼エンジニアの齋藤立壽氏、クアルコムジャパン株式会社の特別顧問などが審査に参加しました。
それぞれがビジネス、テクノロジー、金融、医療・ヘルスケア、社会課題などの分野で培ってきた実社会での経験や専門的な知見をもとに、高校生たちのアイデアに対して質問やフィードバックを行い、多角的な視点から審査しました。
今後、国内での優勝および準優勝チームには、株式会社こころまちのスポンサー支援により、香港への渡航および2026年7月30日~8月1日に香港で開催される「第11回ゴールデン・エイジ・エキスポ&サミット」への参加機会が提供されます。また、現地では、香港中文大学(The Chinese University of Hong Kong)および香港城市大学(City University of Hong Kong)の見学・講義への参加や香港ツアーが提供されます。
次世代がシルバーエコノミーやジェロンテックに継続的に学び、世代や国境を超えて交流をしながら新たなイノベーションに挑戦する場として、「Intergenerational Gerontech Innovation Academy」の展開が予定されています。
株式会社BYDは、今後もSTEAM教育を通じて、生徒たちが社会課題を自分ごととして捉え、国際的な視点を持ちながら未来を創る力を育む機会を提供してまいります。

株式会社BYDについて
株式会社BYDは、学校や企業・団体と連携し、実社会と結びついた探究学習プログラムや学生向けワークショップを提供する教育企業です。生徒の「好き」や「興味」を起点に、実際のサービスや技術、社会課題を題材とした学びを設計し、ユーザー視点で考え、課題を発見し、アイデアを形にする力の育成を支援しています。STEAM教育や探究学習、DX・AIなどをテーマとしたプログラムの企画・運営を通じて、これからの社会で求められる探究力、創造力、協働力、実践的な課題解決力を育む機会づくりに取り組んでいます。 (https://byd.education/)
株式会社こころまちについて
株式会社こころまちは、グローバル事業の創出・展開を支援するコンサルティング事業を発展させる一方、教育・国際交流を通じて、次世代が社会課題に向き合い、世界とつながりながら新たな価値を創出する機会づくりにも取り組んでいます。 国内外の教育機関や企業・団体と連携し、STEAM教育や探究学習を軸とした国際教育・交流プログラムの企画・運営を推進しています。(https://www.kokoromachi.co.jp/)
プログラムの目的
本プログラムでは、アイデアを考えるだけでなく、高齢者との交流を通じたニーズの把握、市場の需要・供給や既存サービスの調査、簡単なプログラミングを活用した機能開発など、実際の製品開発に近いプロセスを学習に取り入れています。また、チームをスタートアップのように捉え、技術開発、製品企画、マーケティングなどの役割を分担しながら協働することで、専門性だけでなく、チームワークやコミュニケーション力、事業性を考える力の育成も重視しています。さらに、審査では市場・ユーザーニーズ、創造性、解決策の有効性、プレゼンテーション力、将来的な事業・発展可能性といった複数の視点から評価を行い、学校内の学習にとどまらず、実社会で求められる視点を身につける機会となっています。

