ファッション小噺vol.43 一見しょぼくれているカウリスマキ作品のおしゃれ感
先日、アキ・カウリスマキ監督の新作『街のあかり』を観てきました。『浮き雲』、『過去のない男』に続く“敗者三部作”の最終章と、監督自身が言うように、今回も、孤独を抱えたダメ男(世間から見れば…)が主人公。相変わらず淡々としていて、派手な演出など一切なし。でも、心にじんわりと染みてきて、なんだか希望が湧いてくる、そんな独特の世界を楽しんできました。
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それにしても、彼の作品が持つあの“おしゃれ感”は、一体なんなんだろう。時代遅れの服に身を包んだ登場人物たちは、現代のモードなどとは別次元に生きている。なのに、観ていて妙に心地よい。女たちは正統派の美形じゃないし、男たちはたいていしょぼくれている。でも、観ていてかなり愛おしい。
それは、作品全体に流れている個性的な“いじらしさ”に関係しているような気がします。そう、カウリスマキ監督作品の主人公たちは、服装、雰囲気など、すべてひっくるめて妙にいじらしい。それが、彼の作品に独特の品格を持たせているのかもしれません。
逆に、おしゃれに高級品をまとっていても、どうにも隠し立てできない卑しさのようなものがにじみ出てしまう登場人物のいる作品というのもあります。スタイル抜群のゴージャス美女が出演していても、スタイリッシュとは程遠いチープな映画もいっぱい。一見しょぼくれていて、ファッションそのものは全くイケてないように思えても、そこに品位がありさえすれば、スタイリッシュにもなり得るもの。その映画に流れるおしゃれ感というのは、そこに見えて来るファッションの問題というよりも、映画自体が持つスタイルの問題。世の中には、飾り立てることではどうにも繕えない品位というのがあるもの。反対に、どんなにグロテスクな題材を扱っていても、下品にならない作品があるわけですね。
まるで、映画にも人格のようなものが備わっているかのよう。それを与えることができるのも、奪うことができるのも、作品の中で唯一の“神”として存在する、監督のみというわけですか。うーん、やっぱりアキ・カウリスマキ監督、好きです。
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