パトリシア・アークエットの姉で、自身も女優のロザンナ・アークエットが監督したドキュメンタリー映画『デブラ・ウィンガーを探して』の中に、こんなシーンが登場します。映画界で重要な立場にある妹・パトリシアについて、「妹は素晴らしいし、私は妹を愛している。けれど、彼女のことばかり聞かれるのはうんざり。私も女優よ」と複雑な思いを漏らすロザンナ。また、ロザンナの女優仲間は「だって、あのパトリシア・アークエットですものね!」と言い、パトリシアのキャリアが羨望の対象であることを匂わせます。そんなパトリシアが、なぜ「ミディアム」というTVドラマへの出演を決意したのか? それはずばり「脚本が素晴らしかったから」だそうです。エージェントから「TVドラマに興味はあるかい?」とおそるおそる脚本を手渡されたパトリシアは、「特殊な能力を持ちながら、普通の生活を送るアリソン・デュボアの複雑さや葛藤に惹かれた。とにかく物語が気に入ってしまったの」と出演を即決。一方、同時期に送られてきた映画の脚本は、どれも惹かれないものばかりだったのだそうです。実は、前回のコラムで名前を挙げた「クローザー」のキラ・セジウィックも似た出演経緯の持ち主。今やTVドラマの脚本には映画関係者も目を見張るほど優れたものが多く、いい脚本を得るのが男優以上に難しい30〜40代の映画女優の新境地にうってつけなのがTVドラマだという事実が浮かび上がってきます。アリソン・デュボアを演じることになったパトリシアは、アリソン本人とご対面。その場で早速、霊視をしてもらったそうです。「彼女のおじいさんのことを話してあげたら、とても喜んでくれたわ」とアリソン。アリソンの能力を目の当たりにしたこと、彼女の実人生に直接触れられたこと、さらには共に子供を持つ母親であったことが、パトリシアの役作りに大いに役立ったようです。また、放送局のNBCから「ヒロインを演じるにあたってダイエットをするように」と要請されたパトリシアが、「アリソンは平凡な家庭の主婦なのよ。モデルのような体型だったらおかしいわ!」と一蹴したのも有名な話。彼女のこだわりが伝わってくるエピソードですね。ちなみに、パトリシアはもちろん映画界でも活躍中で、出演作『ファーストフード・ネイション』が来年2月に日本公開。こちらでは、アリソン・デュボアではないパトリシア・アークエットが見られますよ。「ミディアム」http://www.ppvj.co.jp/premium/index_0711.html11月9日(金)よりパーフェクト チョイス「プレミア!」にて放映海外ドラマ案内ドラマパスポートhttp://www.cinemacafe.net/drama/heroes/© 04/05 CBS Paramount International Television
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