1998年に公開された『エリザベス』は、私生児の烙印を押されたエリザベスが、戴冠式(国との結婚)を迎えるまでの道のりをサスペンスタッチで描き、世界の映画賞16部門を制覇、宮廷陰謀スリラーとして大きな注目を浴びた。そして9年の歳月を経て、その続編が登場! 本作『エリザベス:ゴールデン・エイジ』ではタイトルにもあるように“ゴールデン・エイジ=黄金時代”を築き、真の女王に君臨するまでのエリザベスの姿が綴られる。前作に引き続きイングランド女王、エリザベス女王1世を演じるのは、押しも押されもせぬ名女優となったケイト・ブランシェット。彼女が再び演じるエリザベスは、言うまでもなく貫禄と威厳、美しさに満ちているが、その裏側には国家のために一生独身を通すことを決意したヴァージン・クイーンの心の苦悩もあった…。女王の毅然とした佇まいからは想像のつかない女性の一面──予期せぬ愛、禁じられた愛に揺れ動く葛藤が何とも印象的だ。ちなみに女王の心を捕らえる航海士、ウォルター・ローリーを演じるのは『クローサー』の色男、クライヴ・オーウェン。そんな物語の面白さはもちろん、衣裳や宮殿のセットなど絢爛豪華な映像美も見どころのひとつ。特に後半で展開するスペインの無敵艦隊と真っ向から闘うバトル・アクションでは、敵を迎え撃つタイガー号を実物大で製作。迫力のスペクタクル映画にふさわしい1シーンとなっている。