『マイ・ブルーベリー・ナイツ』のカーウァイ監督「昔の彼女と立ち話のシーンが好き」

『恋する惑星』、『2046』など、観ているだけでドキドキしてしまうような、美しく、そしてかわいらしい恋愛を描いてきたウォン・カーウァイ監督。そのカーウァイ監督の新作が、昨年のカンヌ国際映画祭でオープニングを飾った『マイ・ブルーベリー・ナイツ』。監督にとって、初めてアメリカを舞台にした、初めての英語作品。そして、グラミー賞8冠のノラ・ジョーンズの映画デビュー作品して主演という、“初”づくしとなった。

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『マイ・ブルーベリー・ナイツ』ウォン・カーウァイ監督
  • 『マイ・ブルーベリー・ナイツ』ウォン・カーウァイ監督
  • 『マイ・ブルーベリー・ナイツ』 (C)- Block 2 PICTURES 2006
  • 『マイ・ブルーベリー・ナイツ』 -(c)Block 2 PICTURES 2006
『恋する惑星』、『2046』など、観ているだけでドキドキしてしまうような、美しく、そしてかわいらしい恋愛を描いてきたウォン・カーウァイ監督。そのカーウァイ監督の新作が、昨年のカンヌ国際映画祭でオープニングを飾った『マイ・ブルーベリー・ナイツ』。監督にとって、初めてアメリカを舞台にした、初めての英語作品。そして、グラミー賞8冠のノラ・ジョーンズの映画デビュー作品して主演という、“初”づくしとなった。

部屋に入るなり、「さっきまでたくさん質問されたから、僕から質問してもいい? 映画で一番良かったシーンはどこ?」と、いきなりインタビュアー陣に切り出したカーウァイ監督。
「スー・リン(レイチェル・ワイズ)とアーニー(デヴィッド・ストラザーン)のエピソード」、「エリザベス(ノラ)がジェレミー(ジュード・ロウ)に手紙を出すところ」と、インタビュワーはの答えは二つに分かれた。監督の分析によると、「スー・リンのエピソードに心を打たれた人は、過去に恋愛で挫折したことがある人で、手紙のシーンが印象に残っている人は、恋を待ちこがれている人かな。あなたにももうすぐ手紙が来るよ」とのこと。

この監督の分析が当たっているかどうかはさておき、監督自身のお気に入りのシーンは、「一回目のキスシーンと、ジェレミーが昔の彼女と立ち話をするシーン」だそう。ついでに、こちらも分析してもらうと、何ともかわいらしい答えが。
「まさしく男の理想とする姿でしょ? 新しい恋が訪れようとしているのに、元の彼女と仲良くできるんですから。自己中心的な男の勝手な…ね(笑)」。

先述の通り、カーウァイ監督にとっては“初”づくしの本作。これまでのカーウァイ監督の作品は、特にちゃんとした脚本がないことでも有名だったが、本作ではアメリカを代表するミステリ作家のローレンス・ブロックが共同脚本で参加している。
「今回は自分にとって、いろいろな面で全く新しい経験ばかりでした。でもすごく楽しい経験でもありましたよ。アメリカのやり方は香港や中国とは全然違いますね。まず、組合があって、その決まりに従って撮影を進めなければならない。今回はアメリカ人の脚本家も協力してくれましたが、撮っていく間に修正して、また役者たちの演技を見て修正を加えることもありましたから、その辺りはあまり変わらないかな。今回の撮影期間は8週間で、いつもより短かったんですよ。その8週間の内に4つの都市を回らなければならなくて、体力的にも辛かったですね。でもやっぱり、いまふり返っても楽しい経験になりました」。

そして、ノラ・ジョーンズの起用。ノラ扮するエリザベスは恋に破れ、その心の傷をジェレミーのブルーベリー・パイで癒やす。癒やしながらも、ジェレミーから遠く離れた地へと向かう。なぜ、ノラだったのか?
「ノラ・ジョーンズという女性は非常にストレートで自信に溢れていて真っ直ぐな人なんです。そういう人柄に惹かれました。しかも才能もあるし、こういう女性を映画に出したら、どういう映画になるかな、と思って作ってみたんです。ハリウッドで監督する予定? 今回はたまたまノラを映画に出したかっただけだから、予定はないですよ(笑)」。

実際、どういう映画になったのか。それは、監督自ら語ってくれた。
『マイ・ブルーベリー・ナイツ』の男女の役割は、僕のこれまでの作品と逆転しているんですよ。この映画の中でずっと待っているのは男性、逆に旅に出て自由奔放に生きているのは女性ですね。あなたは、選べるとしたら、お店でずっと待つ女性ですか? 旅に出る女性になりたいですか?」

またもや監督の質問攻め(笑)。では、もう一度映画を観て、旅に出るか、店で待つか、じっくり考えるとしよう。
《text:cinemacafe.net》

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