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ロマン・デュリス×エヴァンジェリン・リリー それぞれが語る“愛”と“絆”

誰にでもいつか必ず訪れる“死”。人は自らの最期を予期したとき、何を思い、何を遺そうとするのか——? フランスで120万部を突破した大ベストセラーを映画化した『メッセージ そして、愛が残る』はそんな問いにひとつの答えを提示する。自らの死期を悟り、喪われた愛を取り戻そうとする主人公・ネイサンを演じたロマン・デュリス、その妻・クレアに扮したエヴァンジェリン・リリーが、それぞれにこの作品が持つ意味、そして共演の感想を語ってくれた。

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『メッセージ そして、愛が残る』 -(C) 2008 FIDELITE FILMS - AFTERWARDS PRODUCTION INC - AKKORD FILM PRODUKTION - WILD BUNCH - M6 FILMS
『メッセージ そして、愛が残る』 -(C) 2008 FIDELITE FILMS - AFTERWARDS PRODUCTION INC - AKKORD FILM PRODUKTION - WILD BUNCH - M6 FILMS
  • 『メッセージ そして、愛が残る』 -(C) 2008 FIDELITE FILMS - AFTERWARDS PRODUCTION INC - AKKORD FILM PRODUKTION - WILD BUNCH - M6 FILMS
  • 『メッセージ そして、愛が残る』 -(C) 2008 FIDELITE FILMS - AFTERWARDS PRODUCTION INC - AKKORD FILM PRODUKTION - WILD BUNCH - M6 FILMS
  • 『メッセージ そして、愛が残る』 -(C) 2008 FIDELITE FILMS - AFTERWARDS PRODUCTION INC - AKKORD FILM PRODUKTION - WILD BUNCH - M6 FILMS
  • 『メッセージ そして、愛が残る』 -(C) 2008 FIDELITE FILMS - AFTERWARDS PRODUCTION INC - AKKORD FILM PRODUKTION - WILD BUNCH - M6 FILMS
誰にでもいつか必ず訪れる“死”。人は自らの最期を予期したとき、何を思い、何を遺そうとするのか——? フランスで120万部を突破した大ベストセラーを映画化した『メッセージ そして、愛が残る』はそんな問いにひとつの答えを提示する。自らの死期を悟り、喪われた愛を取り戻そうとする主人公・ネイサンを演じたロマン・デュリス、その妻・クレアに扮したエヴァンジェリン・リリーが、それぞれにこの作品が持つ意味、そして共演の感想を語ってくれた。

幼い息子を突然の病で失い、心を閉ざしてしまうネイサン。俳優として、この役を演じることの魅力をロマンはこう語る。
「心を閉ざした状態で登場したネイサンが、ドクター・ケイ(ジョン・マルコヴィッチ)が現れたことで命の期限を意識するようになり、人生にとって何が大切なのかを見いだし、徐々に愛に対して心を開いていく——。僕が気に入っているのはまさにそこだよ。ネイサンは、自分の身に降りかかった悲劇を受け入れてはおらず、愛する娘と妻からも遠ざかり仕事に逃避している。こんな風に心を閉ざしている人物を演じるにはいくつもの方法がある。それはとても魅力的なことだよ。僕はネイサンという男を“内部に宝物をしまいこんだ要塞のような男”として捉えたんだ」。

ではズバリ、そんな男へのアプローチはいかに? ロマン自身との共通点は?
「そうだな、愛に重きを置くという部分を除いて、彼は僕自身とは遠くかけ離れていると思う。彼は心を閉ざした人物であるにもかかわらず、家族との生活がうまくいかないことで苦しんでいるんだ。僕は、彼が好ましく見える部分を最小限にまで減らし、不可解な人物に見せるように務めた。僕は観客に、彼がこうなってしまった理由を見つけたいと思わせたかったんだ。ネイサンは、真面目で奥の深い男だ。僕は長い間、役を演じるとき、自分の役が退屈になってしまうことが怖かった。受け身の役柄が怖かったんだ。でも、いまはそれほど怖くなくなった。それはなぜかと言うと内面の力を探求するようなったから。役柄の内面に魅力を感じるようになったんだ」。

そしてロマンは、妻役のエヴァンジェリンとの共演の素晴らしさをこう語る。
「最初に彼女と過ごしたときから、彼女に対して信じられないくらい深い感情を抱いた。彼女は美しく、同時に優しくてとても人間的だ。彼女には、“妻”的、そして“母親”的な側面があり、それが彼女の演技に信憑性を与えている。ネイサンにとって、彼女は生きる理由であり、目的であるがエヴァンジェリンはその要素を併せ持っている。彼女に出会えてよかったよ」。

「子供を失うという計り知れない痛みと喪失を想像しなくてはならなかったが、父親を演じられたことは嬉しかった」とロマン。さらに自身にとっての本作の位置づけについてこんな言葉も。
「ロケーション、感情、登場人物間の絆といった全ての要素の調和がとれている作品であり、フランス以外の場所が舞台であるという理由から、僕のキャリアの上でも重要な作品だよ。英語で演技をして気がついたのは、演じているときの心持ちが適切であれば、英語も正しく発音できるということ。役柄を究めれば、その役が必要とする能力も身につけることができるというわけだ。僕にとっては、それが自分から抜け出し、役の中に入り込んでいく方法なんだ」。

クレア役のエヴァンジェリンは、本作に脚本段階で“ひとめ惚れ”したという。本作への出演が決まった経緯についてこう説明する。
「脚本を読んだとき、この物語と映画のメッセージに惚れ込んでしまったの。この物語に感動し、打ちのめされたわ。強烈に心奪われてしまったの。スケジュールの関係で、この役を逃してしまうのではないかと思ってハラハラしたわ。できるだけ落ち着いていようと思ったけれど、そのことを考えずにはいられなかった——。ようやくジル・ブルドス監督に会ったとき、私はまるで新人みたいにあがってしまったわ。彼と私はお互いに、相手がどう反応するかを同じくらい心配していた。そして、すぐに波長が同じだと気がついたの」。

一体何がそこまで彼女の心を揺さぶり、動かしたのか?
「このようなストーリーは、フランス人の感性があるから書けるのだと思う。近頃は、ハートも魂もない脚本にしばしば出くわすわ。それらは冷たくて機械的で、触発されるものがほとんどない…。アメリカ映画の場合は特にね。そんなとき、このストーリーと出会ったの。スリラーとして人の心をつかみ、素晴らしい会話と、誰もが共感できる人間関係と、多くの魅力を備えたこの物語にね! この映画は、人々に希望を与える形で“死”というものを扱っている。そして、より強く愛することを描きながら別離というものを描いている。この映画をどうしたいかについてジルが言ったことの全てが、私の心を捉えたの。そして、撮影監督のリー・ピンビンの存在もね。彼は照明の達人だわ」。

では改めて、エヴァンジェリンにも“夫”ロマンとの共演の感想を聞いてみよう。
「監督と俳優の関係が万国共通であると分かったのと同じく、演技的な経験もまた普遍的なものだと知って驚いたわ。ロマンと私はすぐに意気投合したの。演技の上で、私たちはお互いにできる限りたくさんのインスピレーションと自由を与え合った。ロマンはチャーミングで寛大。すぐに仲良しになり、それが仕事にも完璧につながったわ。本当に私たちはウマが合っていて、役を演じる段階で全てがしっくりくる演技ができたというわけ」。

ロマンが“父親役”を演じることの意義を語ったのと同様に、エヴァンジェリンは、“母”を演じた意味をこんな言葉で表現してくれた。
「役柄について掘り下げるときは、自分についても発見するものよ。今回、母親役を演じるにあたって、子供のいない私は、母親になったらどんなだろう? ということをいろいろと考えたわ。この映画を通じて、自分の人生や、人生の優先順位について考えさせられたの。それと同じ効果を、この物語は観る人に及ぼすと思う。自分が出演しているかどうかにかかわらずね! 私は、この地球上に生きている人間は、誰もが存在する理由を持っていると信じる人間のひとりなの。そして、周囲の人を愛すれば愛するほど、より多く愛されるチャンスが得られると信じてもいるわ」。

ロマンとエヴァンジェリン。生まれも育ちも異なる2人の俳優が父として母として、夫として妻として、そしてひとりの人間として奏でる“愛”を堪能してほしい。
《シネマカフェ編集部》

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