89歳・赤木春恵、85歳・森崎東監督、ユーモアたっぷりの挨拶で会場を笑いの渦に
認知症の母親との日々をユーモラスに描いた岡野雄一のエッセイ漫画を映画化した『ペコロスの母に会いに行く』今年86歳になる森崎東監督、W主演の岩松了と赤木春恵に…
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森崎監督、岩松さんの故郷を舞台に、グループホームで暮らす認知症の89歳の母と“はげちゃびん”のバツイチの息子のやりとりを描いている。
主演と紹介された岩松さんは「主演という意識は撮影中はなかったんですが、出来上がった作品を観て、なるほど、割と真ん中にいるなと面映ゆい気持ちです」と照れくさそうに語る。
車椅子に座って来場した赤木さんも「同じ気持ちです」とニッコリ。89歳での映画初主演は現在、“世界記録”として正式にギネスブックに認定されている菅井きんさんの82歳(『ぼくのおばあちゃん』で初主演)という記録を大幅に更新することになる。赤木さんは「89歳になりまして。昭和15年に映画界に入りまして、この映画が最後で、幕を引くことになるんじゃないかと思いながら演じました」と明かす。「このお仕事をいただいたとき、台本に目を通す前に『監督はどなたがおやりになるんですか?』と尋ねたら森崎東先生だということで『出させていただきます』と答えました。それほどに森崎先生を尊敬しております」と語った。森崎監督は「俳優のお手本と思っております!」と赤木さんを絶賛。司会者の「まだまだお2人で映画を」という言葉に客席からは期待を込めた温かい拍手が送られた。
加瀬さんは森崎監督の前作『ニワトリはハダシだ』に続く出演となるが「パソコンで森崎監督について調べてたんです、ファンなので(笑)。そうしたら新作の企画としてこの作品のことが書かれており監督の『記憶とは愛である』という言葉に感動して作品を楽しみに待ってました。運よく、声を掛けていただきすぐに『やりたいです』と言いました」とふり返る。
介護というテーマを扱いつつもユーモアあふれるホンワカした雰囲気が魅力の本作だが、そのムードに一役買っているのが岩松さんのつけているハゲヅラ! 岩松さんによると、被るだけで3時間を要するそうで「朝6時に起きて、眠いのに(撮影開始の)9時まで座って頭をいじられて苦行でした」とのこと。原作者の岡野さんが現場を訪れていた際には、岩松さんは役作りのために岡野さんと話をしようと思ったそうだが「カツラを着けては外すという作業が毎日あって、岡野さんと話す時間がなかった!」と嘆いたが、なぜか会場は笑いに包まれる。赤木さんが岩松さんを見やり「本当はこんなにフサフサしてるのに…」と同情のこもった目で語ると、再び会場は笑いに包まれた。
まもなく86歳の誕生日を迎える森崎監督は壇上に用意された、撮影現場でも使用していたというディレクターズチェアに腰かけて挨拶。「私が介護が必要な人間ですのでどうぞお手柔らかに」とユーモアたっぷりにこれから映画を観る観客に語りかけた。一青さんは主題歌の「霞道(かすみじ)」を観客の前で熱唱し、その歌声に森崎監督以下、登壇陣も酔いしれていた。
『ペコロスの母に会いに行く』は長崎県内にて先行公開中。11月16日(土)より全国にて公開。