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内野聖陽、ベルリン国際映画祭での涙の理由を説明「福島のこと思い出した」

松山ケンイチと内野聖陽が出演する映画『家路』の完成披露試写会が2月20日(木)に都内劇場で開催。上映前の舞台挨拶に松山さん、内野さん、久保田直監督が登壇した。

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松山ケンイチ&内野聖陽&久保田直監督/映画『家路』完成披露試写会
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松山ケンイチと内野聖陽が出演する映画『家路』の完成披露試写会が2月20日(木)に都内劇場で開催。上映前の舞台挨拶に松山さん、内野さん、久保田直監督が登壇した。

ドキュメンタリー出身の久保田監督が、震災後に立ち入り禁止区域となった福島を舞台に作り上げた本作。かつて原発事故後に東京から立ち入り禁止区域にある自宅へと戻ってきた次郎と、妻子と母と共に仮設住宅で鬱屈を抱えて暮らす次郎の兄の総一の二者の視点から福島の今、家族の繋がりなどを描き出していく。

松山さんは次郎という役を演じるにあたっての福島独特の方言と、現地の農家の方による農業指導の存在の大きさを挙げる。「(劇中の)沢田家の撮影も農業指導の方の家を使わせていただき、仲良くさせていただきました。ご家族がご飯を作ってくださったり、なかなかない経験で和気あいあいとしていました」と現地の人々のサポートへの感謝を口にする。

内野さんも、仮設住宅でのシーンも含め、オール福島ロケだったことを強調。「フィクションですが、総一のような地方の長男で土地を奪われ、仮設住宅に暮らす方はたくさんいて、福島の哀しみを前に、どうしたらこの役ができるか悩んだ」と苦悩を吐露しつつ、「福島という土地からいただいたもの、人々から受けたもので演じきった感じです」と真摯に語った。

久保田監督は2人について「ケンイチは全くブレないで、こうと決めたら外れない」と語り、さらに内野さんについては「ウッチーは真逆!」と言い切る。内野さんは「ブレブレってことですか?」と苦笑していたが、監督は「絶えず考え、揺れながら答えを見つけ出していく。(劇中の総一と次郎の)2人もまさにそういう感じ」と称賛を送った。

内野さんと監督はドイツに赴き、ベルリン国際映画祭での上映、観客との質疑応答に立ち会ったが、現地の反応について内野さんは「ドイツの人は生真面目で、原発への関心も高く、みなさん集中して観てました。映画祭というと、途中で帰る人もいると聞きましたが、ほとんどいなくてすごいことです」と明かす。

監督も「夜中の1時に終わる回もあって、その後にQ&Aがあったけど、拍手が温かくてマサ(=内野さん)はウルウル来てた(笑)」と暴露。内野さんは「自己満足の涙ではなく、福島のことを思い出したんです」と照れくさそうに語っていた。

松山さんは残念ながら現地には行けなかったが、「気持ちは行ってました。(現地の熱い反応は)僕も嬉しい」とニッコリ。内野さんは「女性の観客に『松山さんは来ないんですか?』と聞かれてちょっと不愉快でした(笑)」と明かし、会場は笑いに包まれた。

写真撮影では開催中のソチ五輪にあやかって「目指すぞ金メダル」と書かれたボードが掲げられたが、松山さんは「意味が分からない(苦笑)」と困惑。内野さんはオリンピックについてコメントを求められ「この映画とは関係ないですが(苦笑)」と前置きしつつ、フィギュアスケート男子金メダルの羽生結弦選手の活躍に触れ「震災を経験され大変な目に遭っている方ですが、(活躍に)勇気をもらいました」と語った。

最後にマイクを握った松山さんは「ものすごく前向きな映画です。観れば分かります」と短いながらも強い口調で呼びかけ、会場は温かい拍手に包まれた。

『家路』は3月1日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》

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