石橋貴明がスポーツ史に隠された真実を自ら取材するスポーツドキュメンタリー『石橋貴明のスポーツ伝説…光と影』（TBS系列）が9月17日（水）21時より放送される。10日同局にて、MCの石橋とゲストの江川卓、定岡正二が番組の見どころなどを語った。同番組は、無類のスポーツ好きとして知られる石橋が自ら取材に出向いたドキュメントVTRと再現ドラマで、アスリートの挫折、友情、ライバル関係、家族の絆など、思わず自分の生活や家族を投影してしまうような“知られざる裏話”を紹介するスポーツドキュメンタリー。第2弾となる今回は、番組の骨子はそのままに「光と影」というコンセプトをより鮮明に打ち出し、スポーツ史に残る伝説の裏にあった“影のヒーロー”のドラマに迫る。収録を終えた石橋は「スポーツ選手は、色々な葛藤の中、自らを律して戦っているのだと思いました。コツコツということが出来ない自分にとっては、ただただ驚愕の世界でした」と振り返った。ゲストの江川は、「自分の人生とオーバーラップする点が多かったです。アスリートの皆に、光と影のようなことが起こりえるのがスポーツの世界なんですね」と感慨深げに語った。同じくゲストの定岡は、「僕と江川さんは元プロ野球選手としていろいろな選手に取材をしていますが、スポーツ選手ではない石橋さんが違う角度から話を聞いている点が新鮮でした。インタビュアーが石橋さんだからこそ、対象者が気を許しているのが垣間見えました」とコメントした。1988年7月、札幌・円山球場で激突事故という悲劇に見舞われ、その後の野球人生が大きく変わった元プロ野球選手の吉村禎章と栄村忠広に取材をした石橋は、「本当はあまり取材をしたくなかった」と本音を告白。「ふたりとは世代も近いですし、あの悲劇をリアルタイムで見ていたので……。ですが、栄村さんも重荷が軽くなったようだし、吉村さんもどっしり構えていたし、取材をして良かったです」と感想を語った。江川は「あの事故は、プロ野球選手なら起こりえること。不幸だが、お互いに真剣に取り組む中で起こったことだと思います。ふたりが話を出来て良かったなと思いました」と、定岡も「涙が出そうになりました」と頷いていた。吉村と栄村のほか、番組では4月の世界卓球を欠場した福原愛（卓球）、田中将大、坂本勇人、前田健太らと共に注目されていた斎藤佑樹（プロ野球）をフィーチャー。選手の“影”に迫るにあたって、石橋は「スポーツ選手は、皆一国一城の主なので、プライドは絶対傷つけてはいけない。それを踏まえて、どこまで聞けるかがポイントでした」と取材のコツを明かす。定岡は「選手というのは、トレーナーやマッサージ師には本音が出せたりするんですよね。石橋くんにはそんな心地良さがあり、僕らとは違うやり方ですね。僕たち元プロの選手が取材をすると、プレイヤーに気を遣ってしまい、聞いてはいけない部分などを避けてしまう。石橋くんを見てこういう聞き方があるんだなと思いました」とコメント。江川は「プロのアスリートは“光”の部分しか見せないようにしています。練習など影の部分を見せてしまうのは美しくないのですが、逆にファンの方は、そこを見たいというのはあると思うので、こういう番組を通して見せていくのは意味があると思います」と語った。また、全米オープンテニス男子シングルス準優勝を果たした錦織圭について聞かれた石橋は、「日本人のレベルが世界にどんどん突き進んでいますよね。僕らの小さい頃は、プロといったら野球くらいでしたが、今はサッカー、テニス、いろいろな競技がある。それに、世界と戦う場所に日本人がどんどん出場している。すごい時代になったなと思います」と感激の様子。さらに、江川は「何かをすると、それ以上を期待される位置にいたので、これから大変かもしれない」とアスリートの視点でコメント。定岡が「彼らがここまで出来ると、若い世代はこれをスタンダードとして考えるようになる。それがどんどん大きな夢、パワーになり、そこからヒーローが生まれてくるんだと思います」と語ると、江川はすかさず「僕と同じようなこと言っている（笑）」とツッコみを入れた。すると、定岡が「少し違うと思うよ」と反論するも、記者から「おふたりは仲良いんですか？（笑）」と訝しがられる展開に。「仲良いですよ！」と断言した江川に対し、定岡は「悪いです（笑）」と冗談を言い合うなどして、現場を和ませていた。■『石橋貴明のスポーツ伝説…光と影』2014年9月17日（水）21:00～22:54（TBS系列）【MC】石橋貴明【ゲスト】江川卓、定岡正二【アシスタント】出水麻衣【企画】菊野浩樹
