ポルンボイユ監督は2014年にも『The Second Game』というサッカー関連のドキュメンタリーを作っている。監督の父親はかつてプロサッカーのレフェリーをしており、1988年に大雪の中で行われた試合のビデオを見ながら、監督はそのゲームを担当していた父親と会話をする。つまり、画面にはサッカーの試合だけが映り、そこにふたりの会話が被さってくるというそれだけの内容。しかし、微笑ましい父子の会話から、やがて当時の共産主義政権下の市井の人々の暮らしが垣間見えてくるに至り、作品はただのサッカーの解説映画から逸脱していく…。ああ、いつかポルンボイユ監督をきちんと紹介したい!