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ナオミ・ワッツ、“完璧な息子”に疑念…『ルース・エドガー』5月公開

成績優秀でスポーツマン、学校の人気者の高校生の知られざる内面に迫り、人間の謎めいた本質とアメリカの現実をえぐり出し、サンダンス映画祭などで絶賛された『ルース・エドガー』(原題:LUCE)が5月15日(金)より公開決定。

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『ルース・エドガー』 (C)2018 DFG PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED.
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  • ナオミ・ワッツ-(C) Getty Images
  • オクタヴィア・スペンサー(C)Getty Images
成績優秀でスポーツマン、学校の人気者の高校生の知られざる内面に迫り、人間の謎めいた本質とアメリカの現実をえぐり出し、サンダンス映画祭などで絶賛された『ルース・エドガー』(原題:LUCE)が5月15日(金)より公開決定。場面写真2点が解禁となった。

バージニア州アーリントンの高校生ルース・エドガーは文武両道、スピーチやユーモアのセンスにも長けた17歳の少年。アフリカの戦火の国で生まれた過酷なハンデを克服し、様々なルーツを持つ生徒たちの誰からも慕われている彼は、養父母のもと自由の国アメリカで希望を象徴する存在へと成長した。

そんなルースがある課題のレポートをきっかけに、同じアフリカ系の女性教師ウィルソンと対立、彼の順風満帆の日常が大きく揺らぎ出す。ルースが危険な過激思想に染まっているのではというウィルソンの疑惑は、ルースの養父母である白人夫婦エイミーとピーターの胸にも疑念を生じさせていく。はたしてルースは何者なのか。本当に“完璧な優等生”なのか、それとも世間を欺く“恐ろしい怪物”なのか…。

『ルース・エドガー』 (C)2018 DFG PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED.
2019年のサンダンス映画祭でプレミア上映されるや批評家の絶賛を博し、全米の賞レースで20を超える賞のノミネートを達成。その年の最も優れた独立系作品を選定するインディペンデント・スピリット賞でも監督賞、主演男優賞、助演女優賞の主要3部門に名を連ねた本作は、深刻な矛盾をはらんだアメリカ社会の現状をリアルにえぐり出し、謎のベールに覆われた人間の本質に鋭く切り込んだヒューマン・ドラマ。

模範的な若者として学校や地域の誰からも愛され、称賛される少年の“知られざる真実”をめぐって展開するサスペンスフルなストーリーは、観る者の好奇心をかき立てるにとどまらず、私たちの内なる潜在意識を揺さぶり、先入観を根底から覆していく。

『ルース・エドガー』の最もユニークな特徴は、全編出ずっぱりの主人公ルースが真意不明のミステリアスな存在であること。成績優秀なスポーツマンで、誰とでも分け隔てなく接するオープンな人柄の持ち主。アフリカ系の移民であり、白人の養父母の愛に育まれてトラウマを克服したルースは、若きバラク・オバマの再来とも称され、まさに現代のアメリカン・ドリームそのもの。

『ルース・エドガー』 (C)2018 DFG PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED.
しかし、J・C・リーの戯曲「Luce」の映画化である本作は、観る者に強烈な問題提起を突きつける。ルースの“完璧な優等生”というイメージは、彼に期待する両親や校長らが一方的に押しつけたものではないのか。そして、それとは真逆の過激思想を持った“恐ろしい怪物”という見方も、極端に偏った思い込みなのではないか。人種、容姿、性別、階級、学歴、思想、信仰……いったい人間の“価値”とは、何によって決定されるのか。本作では、アメリカという国の歴史や政治をも取り込み、その理想と現実をあぶり出していく。

注目の次世代スター×実力派キャストの“真実”をめぐるアンサンブル


主人公ルース役は、終末スリラー『イット・カムズ・アット・ナイト』における迫真の演技で注目されたケルヴィン・ハリソン・Jr.。同作品のトレイ・エドワード・シュルツ監督と再び組んだ「A24」配給『WAVES/ウェイブス』に主演、『ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏』ではクリステン・スチュワートの恋人役を務め、英国アカデミー賞EEライジング・スター賞の候補にも選ばれるなど、いまブレイク中の新星が、まだアイデンティティが確立されていない17歳の少年の葛藤を生々しく体現する。

プライベートに問題を抱えながら、ルースと激しく敵対する教師ウィルソンを演じるのは、『ドリーム』『シェイプ・オブ・ウォーター』のオクタヴィア・スペンサー

オクタヴィア・スペンサー(C)Getty Images
また、ナオミ・ワッツティム・ロスが愛する息子への思いがけない疑念に動揺するリベラルな夫婦に扮し、観客の視点を担う役どころに説得力を与えている。

ナオミ・ワッツ-(C) Getty Images
オバマ大統領の時代に上演された原作の戯曲に感銘を受け、監督・製作・共同脚本を務めたのは『クローバーフィールド・パラドックス』のジュリアス・オナー。自らもナイジェリア出身のアフリカ系移民であり、物語の舞台となったバージニア州アーリントンで育った。この新鋭監督は、洗練されたシャープな語り口と、キャラクターの繊細にして多面的な心理描写を披露。その絶え間なくスリリングで心揺さぶる映像世界は、観る者を白熱のクライマックス、深い余韻を残すエンディングへと誘い、私たちそれぞれの想像力によって変わる“真実”を浮かび上がらせる。

『ルース・エドガー』は5月15日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》

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