【インタビュー】別所哲也×『この場所の香り』榊原有佑監督 コミュニケーションが企業と生活者をつなぐ――ブランデッドムービーの未来

ブランデッドムービーとは何か? ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)代表を務める俳優の別所哲也はこんな解釈を加える。

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別所哲也&榊原有佑監督『この場所の香り』
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ブランデッドムービーとは何か? 教科書的な説明をするなら「企業や団体のブランディングを目的に制作されたショートフィルム」「広告とショートフィルムのハイブリッド」となるが、ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)代表を務める俳優の別所哲也はこんな解釈を加える。

「ブランデッドムービーはいわばコミュニケーション・ムービー。商品やサービスを通してだけでなく、“コミュニケーション“を通じてブランディングをするショートフィルム」――。

まさにこの言葉を体現するような作品となっているのが、榊原有佑監督が紺野まひる、平田満らを迎えて制作し、先日よりオンラインでの無料公開が始まっているネスレシアターの最新ブランデッドムービー『この場所の香り』である。

「この場所の香り」『この場所の香り』
ネスレ日本のブランデッドムービーである本作だが、物語の中心で描かれるのはコーヒーでも同社の看板商品の「キットカット」でもなく、“ネスカフェ アンバサダー”と呼ばれる存在と、彼女/彼らが職場に作り出す憩いと安らぎの空間“アンバサダー”スペース。

このブランデッドムービーがどのように制作に至ったのか? 「with コロナ」の時代にますます需要が高まるであろうブランデッドムービーの魅力と可能性について、別所さんと榊原監督に話を聞いた。

ブランデッドムービーでも大切な「人間ドラマ」


『この場所の香り』は【See you篇】』(公開中)と【Thank You篇】』(10月7日より公開)の2篇からなり、【See you篇】では、「ネスカフェ アンバサダー」の涼子(紺野まひる)とその日、最終出社日を迎えた牧野(平田満)、そのかつての部下である木野(奥野瑛太)らの交流が、【Thank You篇】では涼子が娘との会話や会社での同僚とのやりとりを通じて、自身の仕事のやりがいを考えるさまを描き出す。


SSFF & ASIA 2014にて『平穏な日々、奇蹟の陽』を発表し、主演の有村架純がベストアクトレスアワードを獲得するなど、SSFF&ASIAとは以前から深いつながりのある榊原監督。2018年には理学療法士として働いた自身の経験をもとにした初長編作品『栞』を発表しているが、今回、別所さんからのオファーを受け、ネスレシアターのブランデッドムービーに挑んだ。

別所:これまでの作品を通じて、映画を作る上で大切な演出の部分、「人を描く」という点で信頼できる監督ということで、私と諏訪慶プロデューサーからお願いしました。映像作家というある意味での職人・料理人が、ブランデッドムービーということで、与えられた素材をどう料理し、映画として組み立てていくのか? それは内発的に「自分はこういうテーマでこういう作品を撮りたい」と発露するのとは異なると思うんですね。

榊原監督:それはありました。これまでの映画づくりは、特にオリジナルでやる場合、普段から自分が考えてきたことを核にして作っていけばよかったけど、ブランデッドムービーは広告的な要素との掛け合わせがあるので。

まず、「ネスカフェ アンバサダー」の方々にヒアリングをしていく中で、この仕事は単に「職場でおいしいコーヒーを安価で飲める」みたいなことだけではない魅力、深さがあるということに気づいたんですね。彼女/彼らが作り出す“アンバサダー”スペースがあることで、コミュニケーションが生まれていく――そこにたどり着いて、人々の交流、人間ドラマを作っていこうと決めました。

榊原有佑監督
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《text:cinemacafe.net》

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