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『パラサイト』の次はこれだ!『すばらしき世界』『ノマドランド』ほか社会を映す映画4選

ときに、異彩を放つ作品が映画ランキングを賑わせることがある。日本政治の闇に斬り込んだ『新聞記者』、超格差社会を描き、アジア映画で初のアカデミー賞作品賞を受賞した『パラサイト 半地下の家族』などが記憶に新しいだろう。

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『すばらしき世界』(C)佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会
『すばらしき世界』(C)佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会
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  • 『ノマドランド』(C) 2020 20th Century Studios. All rights reserved.
ときに、異彩を放つ作品が映画ランキングを賑わせることがある。日本政治の闇に斬り込んだ『新聞記者』、超格差社会を描き、アジア映画で初のアカデミー賞作品賞を受賞した『パラサイト 半地下の家族』などが記憶に新しいだろう。

この2作品に共通するのは、社会問題を扱いながら優れたエンターテインメントでもあり、多くの観客に受け入れられたということ。普段は劇場へ行かない人が「とにかく観たほうがいい」「すごいらしい」といううわさを聞いて足を運び、鑑賞後には「観てよかった、観ればわかる」とさらに口コミが拡散してロングラン、異例のヒットを記録した。

そんな映画界の風穴となりえる良質な社会派エンタメ映画が、2021年の幕開けから怒涛の勢いで公開される。新型コロナウイルスの流行とともに、社会が抱える根深い問題も否応なしに浮き彫りとなった2020年を経て、これまでにないほど“社会を見つめる目”が問われるいまだからこそ楽しみたい、2021年の“これぞ!”の社会派エンタメ映画を紹介する。

『すばらしき世界』人生のレールを外れた男の物語…2月11日(木・祝)公開




『ディア・ドクター』『永い言い訳』の西川美和監督が、直木賞作家・佐木隆三氏の小説「身分帳」を原案とした最新作。一度人生のレールを外れた男が刑務所の外で懸命にもがき生きる姿と、そんな彼を追う若きテレビマンを通して「社会」と「人間」の“いま”をえぐる問題作。

役所広司扮する元ヤクザの男・三上は、人生の大半を刑務所で過ごし何十年ぶりの社会復帰を誓うが、真っ直ぐすぎるがゆえに社会の壁に何度もぶつかってしまう。私たちが生きる社会は愚直なまでに誠実な人間が生きていくのは難しい世界なのか――。人との繋がり方、社会の在り方について気づかされる心揺さぶる物語。

>>『すばらしき世界』あらすじ&キャストはこちらから


『ノマドランド』リーマンショック後のアメリカ…3月26日(金)公開




リーマンショックにより町の経済が破綻した後、1台のキャンピングカーとともに現代の“ノマド(遊牧民)”となった、ひとりの車上生活者の生き様を描いたロードムービー。

『スリー・ビルボード』のアカデミー賞女優、フランシス・マクドーマンドが主人公の女性を演じ、『ザ・ライダー』で注目を集めた中国生まれの女性監督、クロエ・ジャオがメガホンをとる。本年度のヴェネチア国際映画祭金獅子賞(最高賞)、トロント国際映画祭では観客賞を受賞し、現在もっともアカデミー賞に近い作品とされている大注目作。

>>『ノマドランド』あらすじ&キャストはこちらから


『KCIA 南山の部長たち』大統領暗殺の裏側…1月22日(金)公開




1979年に起きた朴正煕(パク・チョンヒ)大統領の暗殺事件を描いた大ベストセラー小説を原作にした実録サスペンス映画。暗殺は権力闘争の果てか、はたまた正義か。KCIAとは、大統領直属の機関として権力を握った韓国中央情報部の通称。韓国政治に潜む歴史の闇を鋭く描き出しながら、見応え抜群のエンタメ作品に仕上がっている。

2020年の韓国年間興行収入第1位を記録し、主演のイ・ビョンホンは『パラサイト』のソン・ガンホを抑えて国内の映画賞で主演男優賞を受賞した。本年度のアカデミー賞国際長編映画賞の韓国代表作品。

>>『KCIA 南山の部長たち』あらすじ&キャストはこちらから


『護られなかった者たちへ』震災後の事件描く…2021年秋公開



『護られなかった者たちへ』(C)2021映画「護られなかった者たちへ」製作委員会
「このミステリーがすごい」受賞作家の中山七里の同名小説を佐藤健、阿部寛の豪華キャストで映像化。社会問題を描くことに定評のある瀬々敬久監督がメガホンをとる。東日本大震災から9年後、宮城県内で起きた連続殺人事件の容疑者とそれを追う刑事が繰り広げるスリル溢れるサスペンスストーリーの中で、いまの社会が抱える貧困問題や格差社会をあぶり出す。

>>『護られなかった者たちへ』あらすじ&キャストはこちらから


2020年は緊急事態宣言の最中に映画館も休館し、日常から映画が遠のいた人も多くいる。春の自粛期間には、エンタメは“不要不急”とされていたが、エンタメに携わる映画人、演劇人からは「エンタメは“不急”ではないが“不要”ではない」との声が上がった。

映画だからこそ伝わる想いやメッセージがあり、ポン・ジュノ監督は『パラサイト』製作について「クリエイターたちが資本主義時代を生き抜きながら、テーマとして思いつき辿りつくのが格差問題だと思う。多くの人たちが露骨に見て見ぬふりをし、隠したりすることもあるが、避けることなく、映画的な方法でこのテーマを描いてみたかった」と語っていた。

映画には、社会に潜む問題を直接的に訴えるのではなく、エンターテインメント性を持たせることで観客の心へストレートに響き、各々の気づきや自発的な行動へ繋げる力があるのかもしれない。
《シネマカフェ編集部》

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