【インタビュー】松坂桃李、自分にとっての核を見つめ直す今「生きることは、小さな幸せの積み重ね」

本人が望むか、望まないかは別として、松坂さんは今や賞レース常連の俳優だ。20代で「がむしゃらに」積み重ねた作品群は、実となり、32歳の自身の背中を押すものとなった。

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松坂桃李『いのちの停車場』/photo:You Ishii
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取材現場にて、無造作に配置された椅子を眺め、松坂桃李は「おっ、椅子がたくさんですね~」と微笑んだ。そっと腰をかけた後、カメラマンから「ひとりの時間を感じてください」とリクエストされる。すると松坂さんは了承したような笑みを向けた後、すっと表情を抜いた。表現者の顔になるスイッチの切り替えはごく自然で、ひとりだからこそのけだるいムードが瞬時にあたりに漂った。やがて、どことなく色気も宿した松坂さんが、ファインダー越しに切り取られていく。

松坂桃李『いのちの停車場』/photo:You Ishii
ごくわずかな時間でも仄見える、「相手の望むことに応えたい」という思いは、スチール撮影であろうと、インタビュー取材であろうと、変わらない。だからこそ、作品に出演する際、その姿勢はより顕著になり、全身全霊を懸けた演技が、私たちの心を感動と衝撃でいつも揺さぶり離さないのだろう。

松坂桃李が再会したい俳優は、役所広司、樹木希林、菅田将暉…「挙げるとキリがない!」


松坂桃李『いのちの停車場』/photo:You Ishii
本人が望むか、望まないかは別として、松坂さんは今や賞レース常連の俳優だ。20代で「がむしゃらに」積み重ねた作品群は、実となり、32歳の自身の背中を押すものとなった。第44回日本アカデミー賞授賞式では新人俳優賞のプレゼンターを務め、「ひとつひとつを積み重ねていくことで、再会も増えてくる仕事。現場での再会を望みます」と、実感がにじむメッセージを伝えていた。そんな松坂さんこそ、今、作品で再会したい人は誰なのか、聞いてみた。

「いやあ、いっっっぱいいます! まず、役所(広司)さん。あと、(樹木)希林さんとは、もう1回ご一緒したかったですね。年齢は違いますけど、ほぼ同じ時期に事務所に入った菅田(将暉)とも、『キセキーあの日のソビトー』以来、映画をやってないからまたやりたいですし。同世代で言えば、岡田将生、濱田岳ともやりたいですし、本当にいっぱいいますねえ。もちろん、『いのちの停車場』で関わった俳優部の皆さん、吉永小百合さんをはじめ、またご一緒したいです」

『いのちの停車場』(C)2021「いのちの停車場」製作委員会
ここまで一気にしゃべると、「挙げるとキリがないですよね(笑)」と頭をかく。中でも、最初に名前が挙がった役所さんは、『孤狼の血』におけるバディが記憶に新しい。劇中の継承よろしく、プライベートでもつながっているのかと思いきや、「実は連絡先は知らないんですよ」と松坂さん。「『孤狼の血 LEVEL2』の方言指導の沖原一生さんが、役所さんのお付きをやられている方なので。沖原さんが役所さんとやりとりをしているので、経由で写真を撮って送ったりしまして。“楽しみにしとるけぇ!!”みたいな感じのやりとりは、ありましたね」と、何とも幸せそうに交流を伝えてくれた。充実のキャリアのあとは、こうした何気ない会話の端々からも、うかがえるものだ。

《text:赤山恭子/photo:You Ishii》

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