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インドから届いた奇跡の感動作『素足の女王』が、SSFF & ASIA2022「バイオジェン・アワード」を受賞――製作背景や作品に込めた思いとは

バイオジェン・ジャパン株式会社は、米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア 2022(略称:SSFF & ASIA)」の「バイオジェン・アワード」を、『素足の女王』に授与した。

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ヴィカス・カンナ監督
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バイオジェン・ジャパン株式会社は、米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア 2022(略称:SSFF & ASIA)」の「バイオジェン・アワード」を、『素足の女王』に授与した。

同社のビジョンである「Make Impossible Possible(不可能を、可能に)」を力強く伝える作品に授与するために設置された「バイオジェン・アワード」。第3回の受賞作『素足の女王』(インド)は、長い間インドの寺院の清掃係を勤めてきたカルシアニ・アンマが96歳で学校に通い始め、優秀な成績を収める姿を追った感動作。年齢に関わらず、改めて勉強に挑戦する姿が「病気であっても、いろんなことをあきらめてほしくない」という同社の想いに合致し、今回の受賞となった。

『素足の女王』予告

監督を務めたのは、世界的に高く評価されているインド系アメリカ人のシェフにして、37冊の著書がある作家・ドキュメンタリー作家というマルチな才能を発揮するヴィカス・カンナ(Vikas Khanna)。受賞の喜びとともに、製作背景や作品に込めた思いを届けてくれた。

――「バイオジェン・アワード」受賞のお気持ちを教えてください。

SSFF & ASIAで「バイオジェン・アワード」を受賞したと聞き、今とても心が躍っています。「不可能を可能にする」。そのビジョンは私たちのヒロインであるカルシアニ・アンマが、インドの田舎の村で96歳にして教育を受けるという旅にぴったりだと思いました。

――監督が『素足の女王』を製作しようと思った大きな理由は何でしたか?

私の祖母も文盲であり、教育を受ける機会が与えられていなかったため、アンマの半生に個人的な関係性を感じずにはいられませんでした。祖母のために本を読んであげた思い出もあり、また長い間、世界中の女性の教育を推進している団体(Vibha.orgやGlobal Funds for Windows)へのサポートもしてきました。ですから、アンマについて世の中の人たちに知ってほしいと考え、製作を始めました。一言で表せば、困難に打ち勝つ希望の物語。私はそれをショートフィルムとして伝えたに過ぎません。

――この作品を撮影することに対し、カルシアニ・アンマさん本人や周りの皆さんは、どのような反応でしたか?

コンタクトをとり、実際にお会いしたとき、アンマと彼女の先生はとても興奮していました。神々しい瞬間でしたね。私自身は彼女の母国語であるマラヤム語を理解はできなかったのですが、しばらくすると、彼女が言うことすべてを感じることができたのです。彼らと連絡を取ることができて、私はとても幸運だったと思います。

――ご本人と直接触れ合った監督の目から、カルシアニ・アンマさんはどんな魅力をもった女性だと思いますか?

私たち製作チームのほとんどは、彼女の母国語を理解できません。しかし、それは問題ではありませんでした。彼女の一挙手一投足が、私たちに刺激を与えてくれたんです。人生で意味のあることをやり遂げる意志に比べれば、年齢、資源、社会的規範は全く関係ない。彼女は行動で示してくれたのです。

――カルシアニ・アンマさんの偉業は、インド国内でどのように伝えられていますか? 国内はどのような反応を示していますか?

人々は、まるでセレブリティのように、彼女をとても尊敬しています。コロナ禍の直前には、彼女はインドの大統領から表彰を受けているんです。彼女は自分自身を証明することで、その尊敬を手に入れた。それはとても心温まる出来事だと思います。

――カルシアニ・アンマさんご本人は、『素足の女王』をご覧になっていますか? もし、ご覧になっていれば、どんな感想をお持ちでしたか?

私たちは彼女の先生に視聴リンクを送ったのですが、その後、アンマ自身が作品を気に入っていると連絡してくれました。

――シェフに留まらず、フードライターや映画製作、世界中の女性の教育を推進している団体へのサポートといった人道支援を行っていますね。

アメリカンドリームを願って、ニューヨークに生きる移民として、祖国に残してきた両親に対し罪悪感を覚えることもありますが、そうした思いが私を駆り立てているのも事実です。母親に「人生にとって意味のあることを成し遂げた」と感じてほしいし、私自身を誇りに思ってほしいと考えて行動しています。実は今、次回作を準備していて、それは、接客業をしている女性に関する物語です。主人公は素晴らしい能力を持ちながらも、職場や家庭で、尊厳や尊敬を得ていない女性シェフです。そこで描かれる物語は、私自身にも通じるものがありますし、インド料理、ミシェラン星をもつインドシェフたちにも注目が集まると思っています。

――ショートフィルムには、長編映画とは違う、どんな可能性・魅力があると思いますか?

私はこれまで長編映画やドキュメンタリーを製作しましたが、ショートフィルムを通してリアルに存在する物語を伝えることは、まったく異なる方法で心に触れているように感じます。リアルに生きるヒーローの真のスピリットが、私たちを鼓舞してくれるんです。これからも日常とは異なる世界に着目し、見知らぬ新世界に誘ってくれるような作品を作りたいです。ショートフィルムならではの切り口、語り口というものに、大いに可能性があると思っていますから。


『素足の女王』を鑑賞する

<提供:ショートショート実行委員会>

《Ryo Uchida》

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