第77回ヴェネチア国際映画祭オープニング作品となり、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞主要3部門ノミネートとなったイタリア映画『靴ひものロンド』から、本編映像が解禁。夫の衝撃的な告白の後、ほころんでいく夫婦関係を映し出している。
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今回解禁された本編特別映像は、ヴェネチア国際映画祭主演女優(ヴォルピ杯)に輝くアルバ・ロルヴァケルの凄みある演技を堪能できる1シーン。
1980年代初頭、ナポリで2人の子どもたちと生活するアルド(ルイジ・ロ・カーショ)とヴァンダ(アルバ・ロルヴァケル)。だが、ある日の夜、アルドは突然「女性と関係を持った」と告白。耳を疑いたくなるような信じられない夫の言動に取り乱し、理解できずに詰め寄ると「滑稽な修羅場を演じないでくれ」となだめすかすような態度をとる。そんな夫にヴァンダは平手打ちをくらわし、家から追い出すも、胸中は穏やかではなく…。
ひとり傷つきながらも、様々な感情が綯い交ぜになった複雑な表情を見せるヴァンダを演じるアルバの姿から目が離せなくなる。

このほころびを発端に、家を出たい夫、もつれても繋ぎ止めようと壊れていく妻、その姿を目撃することになる子どもたち…円満にみえた家族の絆は、それぞれの思いを胸に歪にもほどいて結びを繰り返し、絡まり合っていく。ある家族の崩壊と衝撃、その先にあるものは、軽やかで強烈な余韻をもたらすことになる。

『靴ひものロンド』はヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開中。