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主人公アンヌの瞳の強さが印象的…ヴェネチア金獅子賞『あのこと』場面写真

中絶が違法とされた1960年代のフランスを舞台に、本年度ノーベル文学賞受賞作家アニー・エルノーの実体験を基に描いた「事件」を映画化した『あのこと』から、場面写真が一挙に解禁となった。

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『あのこと』 © 2021 RECTANGLE PRODUCTIONS - FRANCE 3 CINÉMA - WILD BUNCH - SRAB FILM
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中絶が違法とされた1960年代のフランスを舞台に、本年度ノーベル文学賞受賞作家アニー・エルノーの実体験を基に描いた「事件」を映画化した『あのこと』から、場面写真が一挙に解禁となった。


>>『あのこと』あらすじ&キャストはこちらから

原作者アニー・エルノーエルノーの実体験をもとに描かれた物語を、『ナチス 第三の男』などの脚本で知られるオードレイ・ディヴァンが信念を受け継ぎ映画化。望まぬ妊娠をした大学生のアンヌの誰にも言えない孤独な戦い切り取った、美しく瑞々しい場面写真が解禁された。

映画の舞台となる1960年代のフランスでは中絶は違法とされ、望まぬ妊娠をした女性たちは夢を諦めて子どもを産むしか選択肢はなかったが、本作の主人公である若く聡明なアンヌはどんな方法を使ってでも希望に満ちた自身の将来と夢を掴み取ろうと必死にもがく。そんな彼女の意志の強さが瞳から伝わる場面写真の数々となっている。

秘密を抱えて勉学に励む様子、鏡の前で自分の体の変化を確認する姿、そして、ふと訪れる予期せぬロマンス。迫りくる恐怖に駆られ、自ら編針を熱消毒する様子も――。アンヌが“あのこと”に至るまでの日々が切り取られている。

アンヌ役には『ヴィオレッタ』で鮮烈なデビューを飾ったアナマリア・ヴァルトロメイが扮し、確固たる信念を胸にひとり困難立ち向かう勇気ある少女の姿を力強く演じている。本作ではナレーションは一切なく、わずかなセリフと印象的な瞳だけで語っているが、場面写真からもその目力を感じることができる。

また、柔らかい光に包み込まれたきらめく青春を描くような映像は、輝くような色使いが特徴のアメリカの写真家トッ ド・ハイドと、人物のありのままを映し出すことで知られるデンマークの写真家ジェイコブ・ホルトを参考に画作りをしたという。すべてのカットがアート作品のような映像美も見どころとなっている。

『あのこと』は12月2日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開。

《シネマカフェ編集部》

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