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【映画と仕事 vol.18】“作る”側と“届ける”側の垣根を超えて世界へ羽ばたけ!『シャイニー・シュリンプス!』続編に日本人プロデューサーが名を連ねているワケ

映画の仕事に携わる人々に話を聞く【映画お仕事図鑑】。第18回目となる今回は、実在するゲイの水球チームをモデルにしたフランス映画『シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ』で共同プロデューサーを務めた小田寛子氏に話を聞いた。

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『シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ』小田寛子プロデューサー
『シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ』小田寛子プロデューサー
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  • (C)2022 LES IMPRODUCTIBLES - KALY PRODUCTIONS - FLAG - MIRAI PICTURES - LE GALLO FILMS
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今後見据える展開と映画業界を志す人へメッセージ


――本作以降の今後のお仕事についても教えてください。

現在ポストプロダクション中の海外との合作がありまして、エストニアの気鋭の監督の作品です。この作品に関しては、製作出資と配給を担当させていただきます。

あとは現在、ヨーロッパとの合作で企画開発中の案件がいくつかあります。

――小田さん自身は、今後、どのように映画に携わっていきたいと考えていますか? 将来的な目標などを含めて教えてください。

洋画好きとして育ってきたからかもしれませんが、どうしても「洋画」と「邦画」がジャンルとして分けられていて、その壁を感じてしまうことが多いんですね。日本と海外の合作となると、日本が舞台になっていて、日本で撮影をするということだったり、日本人の俳優が出演するということだったりに限られてしまう部分が多いですが、それだけじゃなく、もう少し自然な形で日本と海外が絡んで、物語を伝えるということができないかな? と思っています。

これまでとはまた違った形で(海外と)コラボレーションできるんじゃないか? わかりやすく「海外から見た日本」を描くものだけじゃない作品ができないか? そこはチャレンジしていきたいなと思います。

地理的な近さや環境も大きいと思いますが、イギリス人とフランス人がコラボすることなんて、ごく当たり前にあるじゃないですか? ストーリーテリングの部分で、もう少し日本と海外でそれができないか? そこは突き詰めていきたいなと思っています。

日本人だから日本のストーリーしか伝えちゃいけないということもないし、私が日本人だからって、日本に関わりのあるコンテンツしか作っちゃいけないわけでもないので、そのハードルを下げていきたいなと思います。

――最後になりますが、映画業界を志している人に向けて、メッセージをお願いいたします。

最近、強く思うことがあって、コロナ禍以前は、映画というものが、社会に絶対的に必要なもか? といったら、あくまでも“プラスアルファ”のものとして捉えていた部分があったと思うんです。特に私の母が看護師として働いていて、わかりやすく社会のためになる仕事をしていたこともあって、エンタメの仕事に対し、ある種の“うしろめたさ”みたいなものを抱いている部分もあったんですよね。

でもコロナ禍になって、逆にエンタメって人々の生活に絶対に必要なものなんだなと思えるようになって、いまやっている仕事を誇らしく思う気持ちが強くなりました。

日本の環境のせいもあるかもしれないですけど、エンタメ系の仕事に就くって、周りから「え? そっちの仕事行くの?」と思われがちな部分もあるじゃないですか(笑)? でも、いまやエンタメって社会に必要不可欠な存在だと思うし、だからこそ、こういう仕事を志してくださる人がいるのは嬉しいです。

もうひとつ感じるのが、この連載インタビューのような、映画の世界の“中”を教えてくれるものが、自分が若い頃にもあったらよかったになぁ…ということ。映画の世界に入ってみて、本当にいろんな仕事があるんだなというのを初めて知りました。私たちが若い頃って、俳優さんや監督、プロデューサーに関する記事はあっても、それ以外の仕事に関する記事って限られたものしかなかったですよね。

映画界の中にどういう仕事があるのか? というのを知ることってすごく大事だと思います。買い付けの仕事について知らない方もたくさんいらっしゃると思いますし、配給会社の中にも劇場営業をしている人間もいれば、宣伝を担当する人間もいたり、本当にいろんな仕事があるんですよね。どれだけの仕事があるのかというのを知っておいたほうが、自分にハマる仕事を見つけるきっかけにはなるんじゃないかと思います。

――お仕事は楽しいですか?

楽しいですね(笑)。いろんなアイディアを持っている才能豊かな監督だったり、自分にはない発想や経験値を持っている人たちと組んで作品を作っていくというのが楽しいですね。

今回、フランスチームと一緒に仕事していると、あちらの方たちって本当にケンカするんですよ(笑)。「ケンカが国技だ」みたいなことを言いますけど、みんなでワーッと激しく言い合って、でも終わると「じゃあ、お疲れ!」って感じで、誰も引きずらないんですね(笑)。

みんな、良い映画にするために言い合っているし、“ゴール”はきちんと共有できていたので、どんなに激しく言い合っても平気だったし、言いたいことを言って全て出し切るから、ストレスなしで仕事ができたんですよね。

なかなかハードではあるんですけど、そういう部分も含めて楽しいですね。

《黒豆直樹》

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