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松居大悟監督『手』ロッテルダム国際映画祭で上映「手は欲望を最も素直に表現するもの」

ロマンポルノ50周年記念プロジェクト「ROMAN PORNO NOW」第1弾『手』が、第52回ロッテルダム国際映画祭・ハーバー部門にてプレミア上映され、松居大悟監督が舞台挨拶に登壇。

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『手』ロッテルダム映画祭 ©2022日活
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  • 『手』©2022日活
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福永朱梨と金子大地の共演で贈る、ロマンポルノ50周年記念プロジェクト「ROMAN PORNO NOW」第1弾作品『手』が、現在開催中の第52回ロッテルダム国際映画祭・ハーバー部門にてプレミア上映され、松居大悟監督が舞台挨拶に登壇した。松居監督作品の本映画祭への出品は『アズミ・ハルコは行方不明』(16)以来2度目、今回初めて映画祭への参加となった。


>>『手』あらすじ&キャストはこちらから

オランダ・ロッテルダム国際映画祭は、新人監督の登竜門的な存在として多くの若手映像作家の作品を紹介しており、毎年約600作品が上映され、来場者数は30万人を超えるヨーロッパでは重要な国際映画祭の1つ。その内のハーバー部門は、映画祭の中でも最新で最大のプログラムで、世界から集まる幅広い現代映画を紹介するセクションとなる。

本作は舞台挨拶のチケットが完売となる大盛況ぶりで、男女問わず幅広い年齢層の観客が来場。上映前の舞台挨拶で監督は、「ロッテルダム国際映画祭への出品は2回目ですが、初めて現地に参加できて嬉しいです。今回、ロマンポルノ50周年ということで制作されることになり、現代に男女の価値観を更新して作ったのが本作です。今を生きるさわ子を楽しんで頂けたら幸いです」と挨拶した。

上映中は、さわ子がおじさんコレクションを開くシーンなど、多くの場面で笑いが起こるほどで、上映後には大きな拍手が沸き起こった。

その後のQ&Aセッションでも多くの質問が寄せられ、観客から「本作は本が原作となっているが、なぜハッピーエンドにしなかったのか」と質問が挙がると、松居監督は「自分自身としては、ハッピーエンドにしたつもり」と回答。「主人公のさわ子は自分の中でたくさんの枷をつけていたが、すべての荷をおろして、ようやく本来の自分として生きていけるというエンディングにした」と応じた。

最後に、「この映画では、題名にもある通り『手』が大きなテーマだと思うが、監督が最も伝えたかったメッセージは何か」という質問に対し、「明確な正解はない。見た人それぞれの解釈がある」と監督。

「自分自身の考えでは、さわ子は最初お父さんの手に抱かれていて、そのうちに自分を抱きしめてくれる手がなくなっていって、誰かの手を求めていたのだと思う。また、老いていっても、手というのは欲望を最も素直に表現するものであり、手は嘘をつくこともあれば嘘をつけないものにもなるという矛盾をはらんでいるものであるというように、いろいろな解釈があると考えている。手はコミュニケーションの始まりにもなる」と舞台挨拶を締めくくっていた。

『手』は全国にて順次上映中。各種サービスにて配信中。
『手』『愛してる!』『百合の雨音』の各Blu-ray&DVDと『ロマンポルノ・ナウ コンプリートBD-BOX』は4月28日(金)より発売。

《シネマカフェ編集部》

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