セザール賞7冠受賞の話題のフランス映画『幻滅』より本編映像が解禁された。
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オノレ・ド・バルザックの「幻滅ーメディア戦記」を映画化した本作。豪華キャストが集結し、200年も前の物語とは思えないほど現代と酷似したメディアの状況を鋭利に描く。
この度解禁されたのは、監督としても活躍するグザヴィエ・ドランが登場する本編映像。社交界にデビューした田舎の純朴な青年リュシアン(バンジャマン・ヴォワザン)と、文豪の期待の新人と言われるナタン(グザヴィエ・ドラン)が出会うシーンが切り取られている。
美しく着飾った貴婦人たちが集まる社交界。彼女たちが熱い視線を送るのは、文壇の期待の新星と言われる作家、ナタンだ。優雅な足取りでゆっくりと登場したナタンは、社交界の権威であるデスパール夫人から笑顔で迎えられ「舞台はいかがだった?」と問われる。
すると、色気と知識、そして洗練されたスマートさを合わせもつナタンは、「あなたの美貌でかすんでしまいました」と、甘い言葉で婦人を喜ばせる。そして、田舎からパリに出てきたリュシアンと初対面するナタン。彼がリュシアンにどのような影響を与え、そして関係を結んでいくのか…。

グザヴィエ・ジャノリ監督は、ナタンという役柄について「リュシアンやルストー(ヴァンサン・ラコスト)とは違い、喜劇的かつ『メディア的』な社会からいかに自分のインスピレーションを守るかを知っている、時代のアイコン的存在」だと説明する。
志の非常に高い作家のナタンを演じるキャストを選ぶにあたり、アイコン的なアーティストが良いと考え「映画監督としても俳優としても尊敬している」というドランを抜擢したという。「とてもピュアなエネルギーと並外れた知性の持ち主」だと賞賛を惜しまない。

撮影現場でのエピソードとして「グザヴィエ・ドランとドパルデューの息が合っているのを見られて心底嬉しかった」と回想する監督は、「ドランが幸せそうに演技と創作に打ち込んでいる姿を見ているだけで、とてつもない力が湧いてきた」とキャストとしてだけではなく、アーティストとして尊敬の念を抱いていることを明かしている。
『幻滅』は4月14日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。