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『コーダ』トロイ・コッツァー製作総指揮、アルジェリアの少女の再生物語『裸足になって』7月公開へ

『コーダ あいのうた』でアカデミー助演男優賞を受賞したトロイ・コッツァーが製作総指揮を務めた『裸足になって』が公開決定。沢城みゆきナレーションによる本予告および本ポスタービジュアルが解禁。

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第72回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門出品『パピチャ 未来へのランウェイ』のムニア・メドゥール監督が手掛け、『コーダ あいのうた』でアカデミー助演男優賞を受賞したトロイ・コッツァーが製作総指揮を務めた『Houria』が、邦題『裸足になって』として公開決定。沢城みゆきナレーションによる本予告および本ポスタービジュアルが解禁された。

北アフリカのイスラム国家、アルジェリア。内戦の傷が癒えきらぬ不安定な社会の中でバレエダンサーになることを夢見るフーリアは、貧しくもささやかな生活を送っていた。

しかしある夜、男に階段から突き落とされ大怪我を負い、踊ることも声を出すこともできなくなってしまう。全てを失い、死んだも同然の抜け殻となったフーリア。そんな失意の中、彼女がリハビリ施設で出会ったのは、それぞれ心に傷を抱えた、ろう者の女性たちだった。

「あなたダンサーなのね。わたしたちにダンスを教えて」。そのひと言から始まったダンス教室で、また再び“生きる”情熱を取り戻していく――。

主人公フーリアのダンスは、手話をモチーフにしたコンテンポラリーダンス。言語の壁を超えた肉体表現として、どんな台詞よりも雄弁に私たちにその想いを訴えかける。抑圧された社会の中で、手を携えて立ち上がる女性たちとの交流を通じて、尊い慈愛と生きる力強さを瑞々しく描き出す。

フーリアを体当たりで演じたのは、『パピチャ 未来へのランウェイ』に主演、ウェス・アンダーソン監督『フレンチ・ディスパッチザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ではティモシー・シャラメらと共演し、存在感を放ったアルジェリア出身のリナ・クードリ

そして、製作総指揮は『コーダ あいのうた』でろう者の俳優として初めてのアカデミー賞助演男優賞を受賞したトロイ・コッツァーが務めている。

予告編は、内戦の傷が残る不安定な社会情勢の中でもバレリーナを夢見るフーリアが、ある夜、階段から突き落とされることで人生が一変。身体の自由と言葉を失い「死んだも同然」だったが、ろう者の女性たちと出会いダンス教室を始めることでもう一度世界が輝きだし、潮風と砂埃を閉じ込めたような美しい映像のなかで、傷つきながらも、力強く成長していこうとする姿を映し出している。

抑圧的で理不尽な世界にもがきながらも、新しい人生を見出すために手話を使いながら自身の“身体を解放”し、全身で踊る姿が五感を刺激する映像だ。そして終盤は「手話の美しさ、表現することの素晴らしさ。世界中の人々が観るべき映画です」というトロイ・コッツァーによるコメントで締めくくられる。

トロイ・コッツァー

ナレーションは彼女たちの想いを代弁し「心の内に宿る強い意志を感じさせる」人選を進めていく中で、「ルパン3世」の峰不二子役や「鬼滅の刃」墜姫役、「愛の不時着」ユン・セリ役などを務める超人気&実力派声優の沢城みゆきに決定。フーリアのこれからの人生を祝福するような力強いナレーションとなっている。

解禁されたポスターは、新しい人生を手に入れようとするフーリアのダンスシーンを切り取ったもの。「踊る。蘇る。何度でも。」と添えられたコピーを体現するかのような、アルジェリアのきらめく陽光と新緑の色彩が希望と生命力をイメージさせ、タイトルと呼応するような裸足の写真が、困難の中でも立ち上がる彼女たちの姿を思い起こさせる美しく印象的なビジュアル。

本作の脚本も手掛けたメドゥール監督は「アルジェリア社会を舞台に、現代の問題や、人間と言語の豊かさをもっと掘り下げたいという気持ちがあった」と言う。アルジェリアは1990年代に“暗黒の十年”と呼ばれる内戦が勃発、その治安回復と同時に膨大なテロ事件が起き、20年以上が経ったいまでも癒えない傷が人々の心に隠されている。

「『裸足になって』では、事故による変化に苦しむ若いダンサーの物語を語ることで、現在のアルジェリアの歴史に再び踏み込むことにした」と監督は語る。「私は元々、ドキュメンタリー映画出身だから、映画でフィクションに書き直すために、自分の記憶の奥や体験に迫るのが好きなのです。私自身、事故でかかとを複雑骨折した後、しばらく動けず、長いリハビリをしたことがあって、孤独や寂しさ、障害、そして何よりも再起について語りたいと思っていたのです」と明かした。

そして、「フーリアは再生して、最終的にはもっと強い女性、つまり彼女自身になります。耐えることにより偉大になったフーリアのヒロイン像は、傷つきながらも立ち上がるアルジェリアのイメージを想像して出来上がりました」とコメントしている。

『裸足になって』は7月21日(金)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。


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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《シネマカフェ編集部》

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