特集上映「パフォーマンス・アート:身体と空間をめぐる映画祭」の予告編が解禁された。
パフォーマンス・アートは伝統的な芸術観の否定と過激な実験精神に端を発した20世紀前半の前衛芸術運動(未来派、ダダ、シュルレアリスム、構成主義、バウハウスなど)を源流とした出自と、「一回性の表現」を残す難しさから、長らく美術界の主流から外れていた。
しかし近年、現代美術の国際的祭典ヴェネチア・ビエンナーレでパフォーマンス・アート作品が金獅子賞(最高賞)を連続受賞。また今年の第41回「京都賞」(科学や技術、思想・芸術の分野に大きく貢献した方々に贈られる日本発の国際賞)を、音とパフォーマンスの関係を考える上で最重要な作家のひとりであるローリー・アンダーソンが受賞したことも発表されたばかりで、世界的な注目が高まっている。
解禁された予告編では各作品のハイライトを垣間見ることができる。ラインアップは以下の5作品で、いずれも日本での劇場公開は初となる。

『カニングハム』は、ダンスの概念を根本から再定義した革命家マース・カニングハムの軌跡を追い、14の代表作を再演した作品だ。

『ブレイキング・ザ・フレーム』は、現代の身体芸術やジェンダー表現に強い影響を与えたキャロリー・シュニーマンの内面に迫る。

『ある日、ピナは尋ねた…』は、ピナ・バウシュ率いるヴッパタール舞踊団のツアーを名匠シャンタル・アケルマンが追ったドキュメンタリーだ。

『ピンク・シュレンマー』は、2024年に発見された古いフィルムからバウハウスの舞台工房を率いたオスカー・シュレンマーの思想を紐解く短編。

『ナム・ジュン・パイク 月は最古のTV』は、「ビデオ・アートの父」ナム・ジュン・パイクの激動の生涯と先駆的な活動、ビジョンを辿る作品。
なお、『ブレイキング・ザ・フレーム』、『ナム・ジュン・パイク 月は最古のTV』、短編『ピンク・シュレンマー』は日本初公開となる。
ユーロスペースでは初日8月1日(土)の『カニングハム』上映後に、平倉圭(芸術理論家)と砂連尾理(振付家・ダンサー)によるトークを実施予定だ。
8月2日(日)の『ある日、ピナは尋ねた…』上映後には、中島那奈子(ダンス研究者、ダンスドラマトゥルク)と吉開菜央(映像作家、ダンサー)によるトークも予定されている。タイムテーブルは後日発表となる。
また8月には、代官山 蔦屋書店と紀伊國屋書店新宿本店にてパフォーマンス・アートの関連書籍を集めたブックフェアの開催も予定。
さらに、4月に復刊を果たした書籍「パフォーマンス・アート──未来派から現代まで」(ローズリー・ゴールドバーグ=著 深川雅文=監訳/フィルムアート社/4800円+税)や、東京・外苑前のワタリウム美術館で開催される「没後20年 ナムジュン・パイク|じゅげむ展」(会期:7月19日~11月23日)とのコラボレーションキャンペーンも展開される。詳細は映画祭公式SNSにて発表される。
なお、関連作品として『メレディス・モンク 踊る声、歌う身体』が7月25日(土)よりユーロスペースほか全国順次公開となる。
「パフォーマンス・アート:身体と空間をめぐる映画祭」は8月1日(土)よりユーロスペースほか全国にて順次公開。


