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『To Leslie トゥ・レスリー』でアカデミー賞候補に アンドレア・ライズボロー「役が骨の髄まで染み込んでいた」

アンドレア・ライズボローが圧巻の演技を見せ、本年度アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた『To Leslie トゥ・レスリー』から、アンドレアが撮影や製作の裏側などについて語るインタビューが解禁。

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『To Leslie トゥ・レスリー』© 2022 To Leslie Productions, Inc. All rights reserved
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主演のアンドレア・ライズボローが圧巻の演技を見せ、本年度アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた『To Leslie トゥ・レスリー』。その演技に、グウィネス・パルトロウやシャーリーズ・セロン、エイミー・アダムス、ジェーン・フォンダ、ローラ・ダーン、ケイト・ウィンスレット、ケイト・ブランシェットらが絶賛を贈ったアンドレアが撮影や製作の裏側などについて語った。


>>『To Leslie トゥ・レスリー』あらすじ&キャストはこちらから

アンドレアが本作で演じたのは、宝くじに高額当選(19万ドル・日本円で約2,500万円)したものの全てアルコールに使い果たし、行き場を失ったシングルマザー。息子にも友人にも見放されながらも、モーテルでの“出会い”をきっかけに人生の再起を図ろうとする女性だ。

アンドレアは、「この映画は19日間で撮影しましたが、ご存知のように、今は現像に時間がかかるし、フィルムで撮って現像することさえ困難です」と35mmフィルムでの撮影をふり返り、「でもそれが私たちのこだわりでした」と話す。

「私たちは時には1日10シーンを撮影しました。全てのショットが1~3テイクだけです。なぜなら残念ながらフィルムが多くはなかったから。でもそうしたやり方は、別の意味では幸運でした。そのおかげで臨場感や緊張感、文字通りの恐怖感、切迫感が生まれました。みんなにとって、制作過程に参加するすべてのクリエイティブにとってです」という。

「2020年、パンデミックの真っ只中で、病院がいっぱいで、本当に恐ろしいほど殺伐とした時期で、誰も撮影なんかしていなかった頃でした。でもこの作品は非常に小さく、個性的な作品であるため、そのような時期でなければおそらく資金を得ることはできなかったと思います」とアンドレア。

「そのため、すべての瞬間が重要で貴重であり、この映画を制作したすべてのクリエーターは、常に最高の状態で仕事に取り組んでいました」。

また、出演するだけでなく、自らエクゼクティブ・プロデューサーとして舞台裏でも活躍した。「この脚本には、一人の人間と一緒に時間を過ごし、恥辱のサイクルに没入できる可能性があったからです」とアンドレアは言う。

「マイケル・モリス監督がレスリーを捉えたいという気持ちが伝わってきて、とてもワクワクしました。だから絶対にやりたいと思った」と明かし、「私たちには、自分たちのビジョンや目指したものに忠実でいられるという大きな強みがありました。制約が少なく、みんながやっていることに対して300もの意見を挟まれたりしなかったから」と小規模作品だからこそ実現したクオリティがあったことに触れる。

パンデミック中の撮影でもあり、「人の大勢いる部屋の中にいるのに、親しくできないというのは、とても孤独でした。だからこの映画は結局レスリーと観客の間の関係みたいなものを生むんです。それは本当にすごいことだと思います」と改めて語る。

そして、レスリーというキャラクターや、自分の心身をあそこまで完成させるために、どのような準備をしたか?との問いに「長距離走みたいなものでした。撮影する前も2年くらい準備期間があったので」と話すアンドレア。

「私たちの撮影では、感情的な面で要求されるものがとても大きかった」とふり返り、「私たちは1日に10シーンほど撮影していました。これが悪いことなのかいいことなのかわかりません。みんな酩酊状態みたいな感じだったと言えば、それは事実だと思います。でも私にとっては、彼女がどこにいるのか、その瞬間、瞬間ではっきりしていたので、もはや図式化したり、筋道を立てたりする必要がなかったというか…撮影が始まるまでに、(レスリーの役が)私の骨の髄まで染み込んでいたんです」と語っている。

『To Leslie トゥ・レスリー』は6月23日(金)より全国にて公開。


《シネマカフェ編集部》

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