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【インタビュー】山時聡真「役として生きる」…現時点での心境とここに至るまでの道のり

5歳で芸能活動を始め、6月に18歳となった俳優・山時聡真。中村倫也・松坂桃李・菅田将暉・杉野遥亮といった人気俳優が多数所属する芸能事務所トップコートに所属し、次世代を担う期待を寄せられている彼が、連続ドラマでレギュラー出演を果たす。

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山時聡真/photo:Maho Korogi
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  • 「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」
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5歳で芸能活動を始め、6月に18歳となった俳優・山時聡真。中村倫也・松坂桃李・菅田将暉・杉野遥亮といった人気俳優が多数所属する芸能事務所トップコートに所属し、次世代を担う期待を寄せられている彼が、連続ドラマでレギュラー出演を果たす。7月15日からスタートする日本テレビ系新土曜ドラマ「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」(毎週土曜22時放送)だ。

「3年A組 -今から皆さんは、人質です-」のプロデューサー×監督が再び組み、松岡茉優が主演を務めた本作。卒業式の当日に担任生徒の誰かに突き落とされた教師が、1年前の始業式の日に時を遡り、容疑者=生徒たちと再び向き合う。山時さんは本作で、いじられキャラの瓜生陽介を演じている。

過去に戻る本作にちなみ、現時点での心境と、ここに至るまでの道のりをじっくりと伺った。

――山時さんは「夢だった学園ドラマにレギュラーで出演できるということが、飛び跳ねるくらい嬉しかった」とおっしゃっていましたが、どんな学園ドラマがお好きだったのでしょう。

僕が最初に観た学園ドラマは「タンブリング」(2010)でした。当時は6歳くらいでしたが、未だに記憶に残っています。そして事務所の先輩・菅田将暉さんも出演されている「35歳の高校生」(13)。学園モノでありつつどの世代の方も共感できる話だなと思って観ていました。学園ドラマというジャンルには、年齢を問わずに伝わる想いがちゃんと込められている印象があります。

――今回の「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」も、ひねった設定によって生まれるメッセージ性がありそうですね。

「最高の教師」は、松岡茉優さん演じる教師がタイムリープして過去に戻る作品です。先生はこれから何が起こるか知っているからこそ、生徒たちの人生を変えていけるし、どうすることもできなかったとしても、生徒たちを支えていきます。そして生徒自身も変わっていき、自分の想いを主張するようになっていくんです。エピソードごとにフォーカスを当てる生徒も変わりますし、それぞれに違った悩みや想いがあって、その人に応じたストーリーが展開していくのを楽しんでいただけるんじゃないかと思います。

――先の山時さんのコメントですと「レギュラー」というのも大きかったのではないかと思います。ゲストで出演するときとは、どのような違いがありますか?

ゲスト出演のときは短期集中型です。台本の中には様々な情報がありますが、途中参加の場合は自分が経験していない部分も多く、どうやって馴染ませて演じていくかを考えます。今回僕はドラマのレギュラー出演が初めてなのでまだ探り探りではありますが、関わる人数や時間が増えるぶん、「どういう役なのか」や「どういう想いでこういう言葉を使うのか」、または相手役との関係性に応じた声の出し方など、役に対してじっくりと考えることが多くなっています。役として生きている感覚があって、自分の中でも「成長できているのかも」と思えています。

――山時さんは5歳から芸能活動をされていますが、10年以上ものキャリアを経て今現在はひと味違う新しさを感じていらっしゃるのでしょうか。

正直に言ってしまうと、これまでは演じているときに山時聡真という自分が常にちょっとだけいたんです。「ミスしないようにしよう」だったり、山時として考えて動いている瞬間がありました。でも今回は、セットに入ったら「役として生きる」ができるようになってきたように感じます。

プロデューサーの福井雄太さんや鈴木勇馬監督からの助言などももちろんありますが、「役として生きる」という気持ちが強くなったなかで、プライベートの山時聡真が抜けて、芝居中のアドリブも自然と出せています。いままでそうできなかったことに対しての後悔はありますが、成長を実感しています。

――「相手役に合わせて芝居を変える」をアプローチの一つとして語っていらっしゃいましたが、演技の仕方自体はいかがですか?

相手に適応していくやり方はずっと大事にしていることですが、最近意識していることだと「自然の中でも面白さを求める」があります。例えば笑い方ひとつとっても、「こういう人いるなぁ」という笑い方ってなかなか出せないんです。でも「最高の教師」の台本を読んでいると「ガハハと笑う」という役の人がいて、それをうまくできたら面白いし、役の特長にもなりますよね。僕も今回は吹き出すような笑い方だったり、観ている方が「こういう人いるな。面白いな」と思ってくれるようなところを目指しています。

――見え方から逆算するアプローチといいますか。

そうですね。“自然”を大事にすると、”自分”も出ちゃうんです。だからあくまで「役としての自然」を意識して、それが観てくれる人にとっての「面白さ」にもなるように意識しています。

それができたのは、この現場だからだと思います。スタッフの皆さんが役者発信の考えや演技をすごく大切にしてくれて、その雰囲気にすごく支えられています。僕は2話にしっかりと役目があるのですが、芝居が新鮮に出るように「こういう風に撮っていきます」「こういう段取りでやっていきます」と事前に伝えて下さって、すごく有り難かったです。

――山時さんは『死刑にいたる病』で白石和彌監督、『流浪の月』で李相日監督、『ラーゲリより愛を込めて』で瀬々敬久監督の現場を経験されています。いま名前を挙げた方々以外にも錚々たるメンツが並びますが、いまの自分につながった出会い等はございますか?

僕は中学1年生で東京に越してきたのですが、当時は同世代の俳優だと同じ事務所の中川翼くらいしか知らない状況でした。そんななかで、様々な現場で経験を積む時間を与えていただき、たくさんの方々との出会いがありました。

僕の中で「グッと成長したな」と感じられた作品は、映画『約束のネバーランド』(20)です。僕はドンというキャラクターを演じたのですが、漫画の実写化作品ということもあり見せ方によってキャラクターの印象が全く変わってしまうので、すごく大変でした。撮影前の稽古でも平川雄一朗監督から厳しい言葉をいただいてしまい、最初は落ち込んで「稽古に行きたくない…」と思ってしまっていたのですが、頑張って参加するうちに言われていることがだんだんわかってきたんです。しかもどんどん平川監督が褒めてくださる回数が増えてきて「成長できているんだ」と明確に感じられるようになりました。

撮影期間が長かった作品なので体力面や精神面でも力が付きましたし、平川監督が「キャラクターとしてどう生きるのか」を教えて下さったような気がしています。当時は14歳でしたが、その年頃は心身が大きく成長するらしく、タイミング的にも平川監督との出会いは大きな出来事でした。

――『約束のネバーランド』にはトップコートの先輩・松坂桃李さんも出演されていますが、同事務所の先輩方と芝居について話す機会もこれまでありましたか?

松坂さんとは『約束のネバーランド』では同じシーンがなかったのですが、『ラーゲリより愛を込めて』の現場では色々とお話ができました。僕は舞台「アナザー・カントリー」の出演を控えていたのですが、初舞台はどんなものか、どういう風に進んでいくのかがわからなくてとにかく不安だったんです。「もうちょっとで舞台が来る…迫って来る」と怯えてしまうくらいに。でも松坂さんが「舞台はすごく面白いから、全然不安に感じなくていいよ!」と言ってくださって、すごく勇気づけられました。実際にやってみたら本当に楽しくて、松坂さんのおっしゃる通りでした。

また菅田将暉さんは『CUBE 一度入ったら、最後』(21)で共演させていただいたときに「最高だった!」とすごく褒めて下さいました。また、つい最近ですが僕の誕生日(6月6日)にスニーカーをプレゼントしてくれたんです。トップコートの先輩たちにはお芝居以外でも、人として大切なところを教えてもらえている感覚があります。自分も将来こうなりたい! と思えるような背中をいつも見せてくれるんです。

――素敵なお話です。事務所のメンバーが一堂に会する「トップコート夏祭り」の開催も近づいてきましたね(「TopCoat夏祭り2023 ~いい夏にしようぜ!~」は8月19日生配信)。去年はキャンプでした。

皆さん集まるので、普段なかなか会えない方々とお話しできるのはすごく楽しいです。去年はゲーム形式で食材の争奪戦もあって、「ここでミスしたら先輩に怒られるかも…」と責任重大でした。皆さん絶対に怒りませんが(笑) これはもう事務所の企画が素晴らしいからなので、僕はいつも全力で乗っかって楽しませていただいています。

――先ほどお話に挙がった中川翼さん・大西利空さんとの企画「星道。(スターロード)」もありますね。「事務所のセンパイたちのようなスターを目指し、あらゆることに挑戦する」シリーズです。

2022年の4月からかれこれ1年以上続いていて、3人の絆も深まっています。僕たちはライバルでもありますが、仲間としての意識も強くて。例えば同じオーディションを受けて僕が落ちたとしても、翼くんや利空が勝ち獲ってくれればいいという気持ちがありますし、ふたりにはいつも感謝しています。

――僕自身もトップコートランドの会員ですが、山時さんがおっしゃるトップコートのメンバーの仲間意識の強さは傍から見ていても感じます。

年に1回事務所の忘年会があるんです。そこで先輩・後輩が交流する機会を作って下さることでいい関係性を築けているのではないかと思います。企画等もそうですが、事務所の中で出来ることがたくさんあると気づかせてくれますし、僕も最大限色々なことにチャレンジしたいと思っています。

――自分から企画会議に参加されることもある、と伺いました。

はい。「星道。」のなかで翼くんと利空がしたいことの企画はもう行ったので、次は僕の番なんです。「こういうことをやってみたい!」と企画を提案すると、事務所スタッフの皆さんが聞いてくださるだけでなくちゃんと実現してくれて、優しさや心強さを感じています。

――本日は貴重なお話、ありがとうございました。「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」から山時さんの新たなフェーズが始まりますね。ドラマ放送期間に「TopCoat夏祭り2023」もありますし。

自分の中では、今までなかったくらいの追い上げを見せられる気がしています。僕自身も役の想いをこれまで以上に持ったままお芝居ができていますし、「最高の教師」もきっと多くの方に観ていただけると信じています。このドラマを通じて自分のことを知って下さる方が増えたら嬉しいですし、反響を楽しみにしています!

《text:SYO/photo:Maho Korogi》

物書き SYO

1987年福井県生。東京学芸大学卒業後、映画雑誌の編集プロダクション、映画WEBメディアでの勤務を経て、2020年に独立。映画・アニメ・ドラマを中心に、小説・漫画・音楽・ゲームなどエンタメ系全般のインタビュー、レビュー、コラム等を各メディアにて執筆。並行して個人の創作活動も行う。

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