本日10月11日は国連が定めた「国際ガールズ・デー」。「女の子の権利」や「女の子のエンパワーメント」の促進について、広く国際社会に呼びかける日を記念して、この秋冬に映画館で観ることができる世界各国の少女や女性たちを描いた映画を紹介。日本から韓国、南米ペルーまで6作品をピックアップした。
『ジュリーは沈黙したままで』ベルギー 公開中

2025年・第97回アカデミー賞国際長編映画賞のベルギー代表に選出された『ジュリーは沈黙したままで』は、テニスプレーヤーとして将来を有望視される15歳の少女ジュリーが、担当コーチが指導停止となったことを受け、それについて沈黙を続ける、というストーリー。大坂なおみがエグゼクティブ・プロデューサーとして参加している。
現役テニスプレーヤーのテッサ・ヴァン・デン・ブルックが演技初挑戦で主人公ジュリーを熱演。彼女が沈黙する理由を見届けてみて。
新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開中。
『ミーツ・ザ・ワールド』日本 10月24日公開

擬人化焼肉漫画「ミート・イズ・マイン」を愛してやまないが、自分を好きになれない27歳の主人公・由嘉里(杉咲花)が、歌舞伎町での新たな出会いを通じて成長する姿を描く。
「蛇にピアス」で芥川賞を受賞した金原ひとみの同名小説を杉咲花主演、『リライト』『不死身ラヴァーズ』の松居大悟監督で映画化。「僕達はまだその星の校則を知らない」の南琴奈、朝ドラ「ばけばけ」の板垣李光人ほか、くるま(令和ロマン)、元「BiSH」の加藤千尋らも出演。
※本作には喫煙と飲酒のシーンがあります
10月24日(金)より全国にて公開。
『ひとつの机、ふたつの制服』台湾 10月31日公開

舞台は90年代の台北。受験に失敗した小愛(シャオアイ)は名門校の“夜間部”に進学。同じ教室・同じ机を使う、全日制の成績優秀な敏敏(ミンミン)と机に手紙を入れるやりとりから“机友(きゆう)”になる。
日本や韓国でもリメイクされたヒット作『あの頃、君を追いかけた』などで知られるギデンズ・コーが大絶賛を贈った本作。主人公・小愛を藤井道人監督『青春18×2 君へと続く道』にも出演した台湾の人気女優チェン・イェンフェイが演じる。
10月31日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、アップリンク吉祥寺 ほか全国にて順次公開。
『君と私』韓国 11月14日公開

済州島への修学旅行を明日に控えた、2人の女子高生セミとハウンが過ごす、夢のような1日を描く。2014年4月、多くの高校生たちが犠牲となったセウォル号沈没事故が背景となっている。
韓国で権威のある第45回青龍映画賞にて最優秀脚本賞と新人監督賞をダブル受賞する快挙を果たしたのは、「D.P.-脱走兵捜査官-」などで俳優として活躍するチョ・ヒョンチョル。
11月14日(金)より渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて順次公開。
『少女はアンデスの星を見た』ペルー 12月20日公開

昨年のアカデミー賞国際長編映画賞ペルー代表作品。<夜明けに輝く星>という意味の“ヤナワラ”は、両親を亡くし、祖父エバリストとふたり暮らし。共同体唯一の小さな学校に通うようになるが、教師から受けた性的暴力により恐ろしい幻覚を見るように…。
主演のルス・ディアナ・ママミは、2024年の国際ガールズ・デーにて「私たちには、まだ多くの障害が立ちはだかっている。差別、暴力、質のある教育そして、私たちの声への無関心。私たち少女は自分たちの権利の擁護者になりたいし、なれるのです」というメッセージを述べている。
12月20日(土)より新宿K's cinemaほか全国にて順次公開。
『白の花実』日本 12月26日公開

周囲に馴染めず転校を繰り返してきた主人公・杏菜(美絽)が、転校先の全寮制女子校で出会った美しく完璧なルームメイト・莉花(蒼戸虹子)。彼女の突然の死をきっかけに、残された日記と、莉花の“魂”に静かに侵食され、心を揺るがせていく姿を耽美かつ繊細に描いた物語。
『21世紀の女の子』の1篇「reborn」を監督した新鋭・坂本悠花里監督の長編映画デビュー作で、由緒ある第73回サンセバティアン国際映画祭〈New Directors 部門〉に正式招待され、スペインでワールドプレミア上映された注目作。
12月26日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開。



