ドウェイン・ジョンソン主演・プロデュースの『スマッシング・マシーン』の特殊メイクの舞台裏を捉えたタイムラプス映像が解禁された。
本作は、日本中を熱狂の渦に巻いた総合格闘技の祭典PRIDEの創成期を舞台に、「霊長類ヒト科最強」と恐れられた伝説の格闘家マーク・ケアーの知られざる軌跡を描く。

主人公のケアーを演じるドウェイン・ジョンソンは、プロレスラー「ザ・ロック」として不動の人気を獲得した後、ハリウッドのトップスターに上り詰めた。2002年にHBOで製作された同名ドキュメンタリーを鑑賞し深く感銘を受けたことから自ら映画化権獲得に動き、主演兼プロデューサーを務めている。
これまでのパブリックイメージを脱ぎ捨て、強さと脆さが共存する繊細な役どころに挑戦。20年以上の俳優活動で初めて、ゴールデングローブ賞主演男優賞(ドラマ部門)にノミネートを果たし、その演技は大きな話題を呼んだ。
この度、圧巻の特殊メイクでドウェイン・ジョンソンが別人級の変貌を遂げる様子を捉えた映像が到着。
ドウェイン・ジョンソンの熱演を支えたものの一つが、本年度アカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされた、日本出身のメイクアップアーティスト、カズ・ヒロらによる特殊メイクだ。
劇中でドウェイン・ジョンソンが演じるのは、実在の総合格闘家マーク・ケアーである。スクリーンに映し出されるその姿はまさに当時のケアーそのもので、ドウェインだとは気づかないほどの変貌ぶりを見せている。

カズ・ヒロは本作で、ドウェインの顔の型取りを行い、彫刻によってプロステティック(特殊メイクパーツ)を設計するなど、キャラクターの見た目を決定づけるデザインを担当した。入念なテストを重ねながら、俳優の演技を損なわない形でリアリティを追求したという。
制作を振り返りカズ・ヒロは、「ドウェインは誰もが知っている顔なので、それをどこまで変えてマーク・ケアーに近づけるかが難しかった」と語る。特に目元は構造が大きく異なるため、「ドウェインが(自然に)瞬きや演技ができるようにデザインすることが大変だった」と、こだわりを明かしている。さらに、よりケアーに近づけるためドウェイン用に特別にデザインされたかつらを使用した。
劇中には格闘シーンが多いため、激しく動いても外れないよう細部まで設計されているほか、全身に入ったタトゥーをカバーするメイクも施された。こうした作業のため、撮影前には毎日4時間ほどをヘアとメイクに費やしていたという。
カズ・ヒロはこれまでにも数々の実在人物を題材にした映画で特殊メイクを手掛けてきたが、「実在の人物を表現する際には、その人物と俳優の両方に尊敬を持ってデザインすることを大事にしている」と話し、徹底したリサーチと資料収集を重ね、人物の生き方や背景まで研究したうえでデザインを組み立てていくという。

また本作については、「スタッフが全員素晴らしい人たちで、非常にスムーズな現場だった」と振り返り、「ドウェインもとても努力していたし、監督のベニーも強い思いを持って作った映画。スタッフ全員が一丸となって作り上げた作品だと思う」と語り、作品への思い入れを明かしている。
カズ・ヒロ自身は格闘技に強い関心があったわけではないというが、リサーチを進める中で、試合の勝敗だけではなく、その裏にある人間関係や努力、挫折などに興味を持ったという。「この映画は格闘技の話というより、人間の努力や達成、そして失敗と、そこからどう生きていくかという映画。そういう意味で、とても完成された良い映画だと思う」と作品の魅力を語っている。
今年のアカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞には、日本映画として初めて『国宝』もノミネートされており、日本作品と日本出身アーティストによる「日本対決」にも注目が集まっている。『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』『スキャンダル』でオスカーを受賞しているカズ・ヒロが、本作で3度目の受賞を果たすのか。アカデミー賞の行方にも期待が高まる。
『スマッシング・マシーン』は5月15日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。


