『オクニョ 運命の女(ひと)』で重厚な緊張感をもたらしていた存在が、キム・ミスク演じる文定大妃だ。
【関連】あの人は今『オクニョ』王様・明宗ソ・ハジュンの「現在」王宮の奥で静かに権力を握り、時に冷徹に、時に母としての顔ものぞかせるその姿は、単純な悪役では片づけられない深みを持っていた。さすがベテランと思わせるもので、『オクニョ』という大作時代劇の格を押し上げた要素のひとつであった。

もともとキム・ミスクは、1980年代から長く第一線で活躍してきた実力派女優である。やわらかく上品な母親役から、芯の強い女性、さらには権力を背負った重い役どころまで幅広くこなしてきた。
そのため『オクニョ』の文定大妃も、ただ怖いだけではなく、人物の内側にある複雑さまできちんと感じさせたのである。
では、『オクニョ』以降のキム・ミスクはどのような歩みを見せてきたのか。
彼女は2017年から2018年にかけて放送された『今日、妻をやめます』に出演し、2019年から2020年まではドラマ『愛はビューティフル、人生はワンダフル』に出演。家庭ドラマの世界でも安定した存在感を見せた。

その後も『工作都市』『シスターズ』『ペイバック~金と権力~』といった話題作に続けて登場し、作品ごとに違う色を見せてきた。特に2024年のネットフリックスの政治ドラマ『旋風』では、複雑な政治的思惑が渦巻く中で、物語の鍵を握る重要人物を演じ、ベテランならではの深みを見せた。
そして2024年から2025年にかけては、時代劇『オク氏夫人伝』に出演し、ハン氏夫人役を務めた。『オクニョ』に続いて再び時代劇の世界に身を置いたことは、長年のファンにとってもうれしい話題であった。
現在も非常に精力的に活動を続けているキム・ミクス。『オクニョ』以降もその歩みは止まっておらず、キム・ミスクは今もなお、韓国ドラマに品格を与える存在として輝き続けている。
文=森下 薫
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