是枝裕和が監督・脚本・編集を兼任し、藤本タツキ氏の人気漫画を実写映画化する『ルックバック』の完成報告会見が8月20日、都内で行われ、是枝監督をはじめ、主演の出口夏希と蒔田彩珠、子ども時代を演じた七瀬ふうり、岡田六花が出席した。
「チェンソーマン」で知られる漫画家・藤本タツキが2021年に発表し、劇場アニメ版も大きな話題を集めた同名漫画を実写映画化した。
漫画の腕に絶対の自信を持つ藤野(出口/七瀬)と、彼女に憧れを抱きながらも圧倒的な画力を秘めた京本(蒔田/岡田)。漫画へのひたむきな思いで結ばれた2人の少女の13年間にわたる軌跡を、秋田県にかほ市を中心に撮影された美しい四季とともに丁寧に描き出す。第83回ベネチア国際映画祭コンペティション部門に選出された。

出口と蒔田にとって、是枝監督の作品に出演するのはNetflixシリーズ『舞妓さんちのまかないさん』以来。出口は「たくさんの方に愛されている作品。嬉しさよりも怖い気持ちが勝ってしまった。成長していなかったら、どうしようと思った」と言い、漫画の猛特訓については「手に豆ができるくらい練習しました。徹夜して、そのまま撮影行ったり」と苦労をふり返った。
蒔田も「久しぶりに監督とご一緒だったので、ちょっと恥ずかしかったですね。監督の前でお芝居できるかなって」とオファーを受けた際の心境を告白。撮影は2025年2月から、季節に合わせて約1年に渡って行われ「贅沢な期間をかけて、丁寧につくった作品。ようやく完成報告できて、すごく嬉しいです」と喜びを語った。

イベントでは原作者の藤本氏から届いたコメントが紹介され、「是枝監督映画特有の俳優が持つ所作やカメラの動きで、原作のテイストを崩さずに、原作が持っていた雰囲気を、リアリティをもって出す事ができていたのでとてもうれしかったです」と絶賛の声。さらに「漫画のアナログ道具の使いっぷりや、ベンを入れる特有の気持ちのいい音、家の経年劣化具合や小道具が魅せる生活感は、そこに藤野と京本が本当に生きている証拠のように見えて映る度に感動していました」と太鼓判を押した。

藤本氏からのコメントを受けて、是枝監督は「こだわった部分を褒めていただけて、嬉しいです。ホッとしています」と安どの表情。出口は「できあがった作品を藤本さんと一緒に観ました。お褒めの言葉をいただいて、ホッとしました。世の中に出るまでは緊張と不安の日々。そう言っていただけただけでも、ホッとしています」と笑顔を見せ、蒔田は「役者本人の仕草を取り入れて、是枝監督らしくなっているという言葉が嬉しかったです」と手応えを示していた。
『ルックバック』は9月11日(金)より全国にて公開。




