テレビ東京系列の「韓流プレミア枠」で10月1日からスタートしたドラマ『チュノ~推奴~』(2010年)。逃亡した奴婢を追う推奴師イ・テギルを主人公に、身分制度に翻弄される人々の愛と葛藤を描いたアクション時代劇だ。
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韓国では全話平均視聴率32.0%を記録し、主演のチャン・ヒョクは同作で2010年KBS演技大賞の大賞に輝いた。

荒々しい姿の裏に、初恋相手オンニョンへの一途な思いを秘めたテギル。その鮮烈な演技から16年、チャン・ヒョクは今、どんな道を歩んでいるのだろうか。
アクション俳優から幅広いジャンルの主演へ
『チュノ』の翌年には、『根の深い木-世宗大王の誓い-』(2011年)に出演。世宗大王と関わる武官カン・チェユンを演じ、再び時代劇で存在感を示した。
その後も『アイリス2』(2013年)、『運命のように君を愛してる』(2014年)、『輝くか、狂うか』(2015年)など主演作が続いた。特に『運命のように君を愛してる』ではチャン・ナラと共演。激しいアクションだけでなく、コミカルで情熱的なラブロマンスもこなせる俳優として、新たな魅力を見せた。
さらに『ボイス~112の奇跡~』(2017年)、『カネの花~愛を閉ざした男~』(2017年)、『私の国』(2019年)などに出演。刑事、野心家、歴史上の権力者と役柄を広げ、演技派としての地位を固めていった。
2022年には『最愛の敵~王たる宿命~』で、朝鮮最高の権力者パク・ケウォン役を熱演。かつて『チュノ』で体当たりのアクションを披露した俳優が、今度は静かな表情やまなざしで緊張感を生み出した。
2023年には、チャン・ナラと再び共演した『シークレット・ファミリー』にも主演している。
バラエティでは意外な素顔も
俳優としての活動だけでなく、バラエティ番組でも新たな魅力を見せてきた。
特に2023年の『宅配はモンゴルモンゴル』では、親友のキム・ジョングクやチャ・テヒョンらとモンゴルを旅し、長年の友人だからこそ引き出せる飾らない姿を披露した。
普段は寡黙でストイックな印象が強いが、仲間たちと過ごす場面では冗談を交わし、意外な一面を見せることも。『チュノ』のテギルとは違う、親しみやすい素顔が話題になった。
私生活では、2008年に結婚した妻との間に2男1女をもうけている。アクション俳優として体づくりを続ける一方、家庭を持つ父親でもある。
2026年、再び大作時代劇へ
そして2026年現在、注目されているのがKBSの新大河ドラマ『文武』(原題)だ。同作では、高句麗の権力者・淵蓋蘇文(ヨンゲソムン)役を担当。新羅の文武王を中心に、三国統一をめぐる激動の時代を描く作品で、2026年11月の韓国放送開始が予定されている。
『チュノ』のテギルから、『根の深い木』のカン・チェユン、そして『文武』の淵蓋蘇文へ。チャン・ヒョクは時代劇で幾度も異なる人物を演じ、そのたびに新しい姿を見せてきた。

日本のファンとの交流も続いており、2026年には大阪と東京でファンミーティングを開催。日本公式ファンクラブでは、同年のディナーショー開催も発表されている。
1976年12月20日生まれのチャン・ヒョクは、2026年に50歳を迎える。
『チュノ』で初恋相手を追い続けた荒々しい青年は、今や韓国ドラマ界を代表するベテラン俳優の一人。年齢を重ねてもアクションへの情熱を失わず、再び大作時代劇に挑む姿は、テギルを覚えている視聴者にとっても感慨深いものがあるだろう。
文=森下 薫
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