1895年から1945年まで日本統治下におかれていた台湾。1930年代の台南のエリート青年たちによって結成されたシュルレアリスム詩人団体「風車詩社」は、留学先の日本で西洋前衛文化の洗礼を受け、日本語を用いて台湾独自の新しい文学を創造しようと志した。しかし、その活動はわずか1年半で終了し、戦後の過酷な思想弾圧「白色テロ」によりメンバーが死刑となる過酷な運命をたどり、その存在は長く歴史に埋もれることとなった。本作は、貴重な資料や詩の朗読に前衛的な再現映像を交錯させ、歴史の波に翻弄された詩人たちの葛藤を芸術的なアプローチで描き出した傑作ドキュメンタリーである。
ホアン・ヤーリー