1997年8月30日深夜、ダイアナ元皇太子妃と恋人のアルファイド氏の乗った車はパパラッチとの激しいカーチェイスの末に大破し、2人は帰らぬ人となる。事故直後、たびたび取り沙汰されていたエリザベス女王(ヘレン・ミレン)とダイアナ元妃の不仲説は好奇心の対象となった。チャールズ皇太子(アレックス・ジェニングス)との離婚後、民間人となった彼女の死に対して英国王室ができることは何もない。だが民衆の不信感は急激に増大し、エリザベス女王は窮地に追い込まれる。この空気をいち早く察知し、王室と民衆の橋渡しとなったのが、首相になったばかりの若きトニー・ブレア(マイケル・シーン)だった。ダイアナ元妃の事故直後の7日間のエリザベス女王の“本当の姿”、そして2人の間に確実に存在した確執を初めて描いた作品。主演のヘレン・ミレンはヴェネチア国際映画祭で最優秀女優賞、アカデミー賞で主演女優賞を受賞。
スティーヴン・フリアーズ