とある閑静な住宅街で一家惨殺事件が起きた。犯人の坂口秋生(豊川悦司)は無差別にその一家を狙い、犯行後には警察やマスコミを挑発。テレビカメラに向かって微笑んだ坂口の逮捕の模様は全国中継された。その模様をTVで見ていたOLの遠藤京子(小池栄子)はその坂口の笑顔に自分と同じ孤独と絶望感を見つけ、この事件について調べ始めた。そして、京子は、坂口の弁護士・長谷川(仲村トオル)を通じて、差し入れや手紙を送る。二人の距離は次第に近付き、さらには、一途に坂口を思う京子に惹かれる長谷川。事態は、予想を遥かに越えた展開を見せる――。出会うはずのなかった3人が織り成す“究極の愛の物語”。第8回東京フィルメックスコンペティション出品作品。
万田邦敏